2014-01-01から1年間の記事一覧
'90年にニコンF4を導入したとき、フィッシュアイ16mmとAF105mmマクロも入手し、ハウジングは「ジュノン」を特注した。フィッシュアイ16mmを付けてファインダーをのぞいたときは、ニコノスの15mmのときよりも感動が大きかった。 鮮やかなウミトサカの仲間(土…
ニコンF3はアメリカ製のツッシーハウジングに入れ、'87年から約4年間使用した。レンズは105mmマクロと20mm。20mmはニコノス用もあるが、一眼レフの ほうが画角も広く最短撮影が短いので、ワイド特有の描写がしやすい。 光芒とボラの老成魚(大瀬崎、'88年) …
マクロ撮影の頻度が若干低くなり、ワイド撮影が多くなった。そんな中、'88年にニコンF4が発売された。ワインダー内蔵で、アクションファインダーを付ければ水中に最適と思い、'90年に入手。16mmフィッシュアイと新発売されたAFマイクロニッコール105mmも購入…
'70年代後半に35mm一眼レフカメラ&レンズそしてフィルムなどが急速に進歩した。そのため水中に持ち込む人も多くなり、ぼくも'81年ごろにコンタックスをDIVハウジングで使い始めた。マクロレンズがなかった(60mmマクロがあったかもしれないが高価すぎた)の…
水中撮影では使用できるレンズが限られるため、新しいレンズが出るとすぐに飛びつく。そして使いこなしたいとの思いで、そればっかり使う傾向になる。そこで特に印象深かったレンズを取り上げてみる。最初はニコノス用15mmレンズ。'72年に発売された。 カタ…
暖かい海の外洋に生息しているヤマブキスズメダイ。色鮮やかでよく目立つ。ヤギ類やウミカラマツ類のそばにいることが多い。 ムチカラマツに産卵準備中のヤマブキスズメダイ(コモド) 繁殖期は日本では夏だが、熱帯域では通年産卵している。産卵する場所は…
昨夜銀座でパプアニューギニア(PNG)のダイビングに関するイベントが開催された。PNG政府観光局主催のこのイベントは今回で7回目くらいで、都合がつけば必ず参加している。 見晴らしがよく、遠くにスカイツリーも 当初は報道関係や旅行業者を対象にしたイベ…
レンべのダイビングポイントには、さまざまな生物や魚が生息している。何かに隠れている場合も多く、大抵ガイドが見つけて教えてくれるが、宝石箱をひっくり返したような海なので、自分で見つけることも簡単。 おもしろい顔をしたメガネウオ 砂に潜っていた…
ミミックオクトパスの写真を探した際、久々にレンべのファイルを開けてみた。レアな魚がいっぱいだったので、紹介したくなった。 レンべの位置とリゾート インドネシア・スラウェシ島の北端に隣接する小島がレンべだ。島の間の海峡が主なダイビングポイント…
ミミックオクトパス、つまり擬態するタコについては以前も書いたことはあるが、また書いてみたい。このタコは小型で、腕を伸ばしても約20cm。カレイやウミヘビ、ミノカサゴ、ウミシダ、ミミイカ、ジョーフィッシュなどに擬態するといわれている。 ミミック…
ニザダイという魚がいる。タイと付いているが、タイ科ではない。ニザダイ科でハギの仲間。地味であまり人気がない。 群れで移動中のニザダイ(八丈島) 伊豆半島などの温帯域に多く生息し、伊豆諸島では大きな群れがよく見られる。サンノジと呼ばれることも…
昨夜、恒例の「どぜうの会」があった。けっこう歴史がある会で、18年前にダイビング仲間4名と浅草で飲んだ後、「駒形どぜう」でどじょうを食べることになった。 老舗の「駒形どぜう」淺草本店 お店の雰囲気が良かったことや味が格別だったこともあり、評判が…
前回は河川敷で撮った写真だったが、今回は海に出かけたときのもの。水中撮影で海に行く場合は荷物が多いため、陸上撮影専用のカメラは持って行けない。持つとしてもせいぜいコンパクトカメラだ。 夕空と三日月(奄美、'04年) 時間があればハウジングから出…
その昔、水中写真のセミナーを頻繁に行っていた。その都度受講者に聞いたのは、陸上写真を撮っているかどうかということ。ほとんどの人が撮っていなかった。水中写真をいきなり始めるのは、フィルム時代では珍しくなかった。 夕暮れの四ツ木橋。河川敷は被写…
先日出版記念会でいただいた単行本『ニッポン潜水グラフィティ』(須賀次郎著、成山堂書店発行)を読んでいる。『月刊ダイバー』連載のものと同じはずなのに違ったおもしろさがあり、つい引き込まれてしまう。 須賀次郎著の『ニッポン潜水グラフィティ』 知…
婚姻色には苦い思い出がある。'86年に座間味島でスノーケリング中、見知らぬ魚を発見。新種かと思ったほどだが、しばらくするとデバスズメダイになった! それまで魚類の生態をつぶさに観察してきたつもりだったが、極めて普通種の婚姻色は見落としていたの…
婚姻色になるとビックリするほど変わる魚を取り上げているが、改めて見てみるとスズメダイ類が多い。 通常の体色(白枠)と比べると別人?(ラジャアンパット) テンジクスズメダイもすごい変身ぶりに、最初はわからなかったほど。しばらく観察していたら次第…
主にオスがメスの気を引くために体色を変化させるのが婚姻色。なぜか婚姻色にならない種もいるが、ここでは別種と見間違うほど変わる婚姻色の魚を取り上げる。 婚姻色のクロソラスズメダイ。白枠内は通常色(慶良間) クロソラスズメダイを撮影していたら、…
臆病な魚には細心の注意を払い、駆け引きをして近寄るのだが、それでも撮れない場合が多い。しかし、難なく接近できて撮れてしまうこともごく稀にある。 スミレヤッコ(奄美) スミレヤッコは断崖の壁やオーバーハングのような所に生息している。壁伝いに移…
魚は種類によって性格が異なる。 まったく人を恐れない魚がいる一方で、すぐに逃げたり隠れたりする魚も少なくない。沖縄では昔「追い込み網」が盛んだったため、警戒心が強くなったようだ。魚を脅して網に追い込む漁なのだから…。 ナンヨウハギ(奄美) 最…
昨夜、須賀次郎氏の出版記念会が行われた。月刊ダイバーに連載されていた「ニッポン潜水グラフィティ」が単行本(成山堂書店発行)になったのだ。 挨拶される須賀次郎氏と著書 須賀氏は現在79歳。昔から潜水器材・撮影機材の開発をはじめ、海洋調査、潜水教…
ナショナルジオグラフィックのメールマガジンに「ハタとウツボ、協力して狩り」という論文の記事が。ハタの仲間のスジアラは、獲物が亀裂の中にいて捕まえられないとき、体を揺らしてウツボの前を通過する。獲物を亀裂から追い出して欲しいと「依頼」してい…
ギンポ類は被写体として人気がある。可愛いというのが最大の理由だが、角度によってはそう見えないこともある。中には何も考えず、接近できたので撮ったという人も多いはず。そこでヒトスジギンポを例に、魅力的なアングルを探ってみよう。 ヒトスジギンポ …
以前、クマノミのオスとメスの相違点を書いたら、初めて知ったという人が意外に多かった。ダイビング経験豊富でも知らない人がいたので、関心があるなしで違ってくるのだろう。 ヨメゴチのメス。左白枠内がオス そこで今度はオス、メスの違いがほとんど知ら…
日本で稀種とされる魚が奄美では普通に見られる。前も取り上げたネオンテンジクダイやニセクラカオスズメダイ、クロリボンスズメダイ、ヤスジチョウチョウウオなど熱帯性の魚もそうなので、実に不思議だ。 日本ではごく稀なヤスジチョウチョウウオ これらの…
奄美・気になる魚たち(最終回)を予定していたが、きのう朗報が飛び込んできたので順番を入れ替えることにした。 ミステリーサークルとそれをつくるフグ 奄美大島の海底で発見されたミステリーサークル。NHK「ダーウィンが来た!」で長期ロケを行い、放送後…
珍しい魚が数多く見られる奄美だが、訪れるダイバーは沖縄と比べると圧倒的に少ない。交通の便や割高な航空運賃が主な理由だが、マンタのような大物が少ないというのもあるような気がする。 通常は岩陰にいるが、なぜか出てきてくれた アカククリの若魚がい…
奄美で最も好きなポイントは「三角岩」。変化に富む地形で魚種が豊富ということが好きな理由だろうか。ただ潮が速いことが多いので、潜れる機会はそう多くない。 オーバーハングのイソバナ類。地形も魅力的 潮通しがよいのでサンゴ礁の棚の上は、ブダイ類や…
奄美南部で代表的なポイントは「嘉鉄(かてつ)」。広い砂地に根が点在するという環境。明るいうえに根にはたくさんの魚が見られるので人気がある。最近では沖にミステリーサークルが見られるため、注目されている。 ハマクマノミの周りに小魚が ブイのそば…
今回の奄美は、ミステリーサークルの観察・撮影も目的の一つ。ミステリーサークルは繁殖期にしかできないので、8月下旬が見納めになる。 ミステリーサークル。オスが卵の世話をしている ミステリーサークルは二つあったが、どちらも産卵は終わっていた。産卵…