大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ミヤケテグリの生態

ネズッポ科のミヤケテグリは全長約7cmで、相模湾以南の西部太平洋に分布している。1985年、三宅島から得られた標本を基に新種記載された。学名の種小名には、海洋学者のジャック・モイヤー氏の名が付いている。また、英名もモイヤー・ドラゴネットという。体…

メガネウオの謎

ミシマオコゼ科は日本に4属8種分布しているが、ダイバーになじみがあるのはミシマオコゼとメガネウオだ。前者は温帯域、後者は温帯およびサンゴ礁域で見られ、どちらも砂地に潜って顔だけ出し、待ち伏せして獲物を捕らえる。 砂に潜って待ち伏せするメガネウ…

真鶴さんぽ

最近、運動と気分転換を兼ねて「海さんぽ」をしている。先々週は千葉県外房、先週は真鶴を散歩した。昔はダイビングでよく通った真鶴だが、84年が最後に。70年代後半に漁業者とダイバーのトラブルが生じ、伊豆に足を延ばしたり、撮影拠点を沖縄中心にしたこ…

目玉模様を持つ魚(成魚編)

成魚で目玉模様を持つものは、基本的には幼魚期からある。チョウチョウウオ科のハシナガチョウチョウウオは、背ビレ後部に目玉模様が入っている。 ハシナガチョウチョウウオのペア(ラジャアンパット) フサカサゴ科のハチは、背ビレのほぼ中央に目玉模様が…

目玉模様を持つ魚(幼魚編)

魚の中には目玉模様を持つ魚がたくさんいる。特にベラ類、スズメダイ類、チョウチョウウオ類などの幼魚の場合が多い。目玉模様は外敵をビックリさせたり、惑わせたり、本物の目を守る役目があると考えられている。 ベラ科のホクトベラの幼魚は、背ビレと尻ビ…

ミノカサゴについて

フサカサゴ科のミノカサゴは北海道~種子島、東シナ海、朝鮮半島南部に分布している。全長約25cmで、岩場や砂地などに生息している。レースのような胸ビレを揺らしながら優雅に移動する姿はとても美しい。動きがゆっくりなので、撮りやすいのもうれしい。 ミ…

アブラヤッコ属の繁殖見るなら、今でしょ!

キンチャクダイ科アブラヤッコ属は、全長約10cmの小型の種がほとんど。警戒心が強いのが特徴。主にサンゴ礁域に生息し、日本で見られる代表的なものはアブラヤッコ、ナメラヤッコ、ヘラルドコガネヤッコ、アカハラヤッコなどだ。繁殖期は初夏から秋まで。 ア…

「マリンダイビングWEB」復活‼

今年7月、(株)水中造形センターが破産。それに伴い、ダイビング雑誌『マリンダイビング』や「マリンダイビングWEB」、そしてイベントの「マリンダイビングフェア」などが終わってしまったと思っていた。ところが、新たな動きが… 元スタッフ有志が新しい会…

ミツボシキュウセンの繁殖生態

ベラ科のミツボシキュウセンは、相模湾以南の太平洋、東部インド洋に分布し、全長約18cmに達する。主な生息場所はサンゴ礁域になる。オスは体の前部に模様があり、後部は白っぽくて尾ビレが黄色い。また、尾柄部の上に黒斑がある。 ミツボシキュウセンのオス…

サンゴを見れば環境がわかる

浅い海で見られるサンゴは、骨格が硬いのでイシサンゴという。また、成長して礁をつくるため、造礁サンゴともいう。サンゴ礁とは、生物がつくった構造物(地形)のこと。サンゴ礁が発達する条件は、①水温が18.5℃以下にならないこと。②太陽光が届く水深40m未…