大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

高級魚シマアジのこと

アジ科のシマアジは、青森県以南の熱帯海域を除く全世界に分布している。ただし、局所的らしい。体側に黄色の縦帯が1本あるのが特徴。大きさは約80cmになるが、通常出会うのは30cm前後のものが多い。大型のシマアジは、伊豆諸島から小笠原の潮流が速いところ…

深川の街が美術館に

江東区の門前仲町、清澄白河、森下一帯は深川という。その深川で、第1回「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」が11/15~11/23の間開催されている。この芸術祭では、障がいなどさまざまな理由で世の中に知られていないアーティストに光をあて、それらの作品を…

写真絵本の中国語版

3年前、岩崎書店から『どこにいるかな? うみのさかなたち』を出版した。これは同出版社の「さがしてあそぼう! かくれる いきもの しゃしん えほん」シリーズの2巻目。1巻目は「のやまのむしたち」(安田守著)で、このたびこの2冊の中国語簡体字版が完成し…

キンギョハナダイの地域変異

ハタ科のキンギョハナダイは、房総半島以南の西部太平洋、インド洋、紅海に広く分布している。あまりにも普通種すぎて、よほど大群でなければカメラを向けない。キンギョハナダイのメスは明るいオレンジ色で、どこの海でも同じような体色だ。 キンギョハナダ…

真っ赤なカエルアンコウ

カエルアンコウの以前の名前はイザりウオ。10数年前、日本魚類学会は差別的用語が入った和名をいくつか見直し、今の名になった。カエルアンコウ科は日本に15種分布しているが、数種を除いて識別するのは難しい。体色や斑紋が多様だからだ。そこで種にこだわ…

すみだ水族館

きょう11月11日は「チンアナゴの日」。7年前にすみだ水族館が申請して決まった。ということで、すみだ水族館のチンアナゴ。実はきのう撮った。 チンアナゴ 7月にすみだ水族館のクラゲ展示エリアがリニューアルした。スタッフから誘われていたので、きのう行…

ハービーベイのクジラから~

オーストラリア政府観光局は、HPで動画配信している。「青」「黒」「赤」などに分け、それぞれの色のイメージで観光地を紹介。「青:水が好きな人のための感動のひととき」を見てみると、海の生きものが出てきて、ハービーベイのザトウクジラも登場した。20…

駆除対象魚・ニザダイ

テレビのニュースで知ったのだが、駆除対象魚というのがいるらしい。アサリなどを食べるエイかと思ったら、藻食性のニザダイだった。理由は、海藻を大量に食べて海を荒らす魚だからとか。ニザダイにとっては、いい迷惑に違いない。昔から自然に生えている海…

写真集 ようやく完成!

昨年から制作中だった写真集が、やっとできた。紆余曲折があったので、感慨無量だ。今回の写真集は、ライフワークとして撮り続けてきた共生や擬態、併泳など別種同士のかかわり合いがテーマで、自ら企画して岩崎書店編集者・石川氏に相談。19年3月上旬のこと…

地域変異から別種へ・モンツキベラ編

ベラ科モンツキベラは、相模湾以南の西部太平洋に分布している。以前はインド洋も分布に含まれていた。伊豆半島で見られるのは幼魚。もともとサンゴ礁域の魚なので、成魚は紀伊半島あるいは四国以南になる。モンツキベラの和名の由来は、腹ビレや尻ビレの黒…