大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2021年を振り返って

やはり新型コロナに振り回された1年だった。イベントなどはほとんど中止になり、泊りがけの旅行はゼロ。ある程度落ち着いたころ、気分転換に日帰りで千葉県勝浦市の鵜原理想郷へ行った。1963年にグループで2~3回行った思い出の場所だったが、その後訪れる機…

海のカレンダー2022

今年も海のカレンダーが揃った。最初は、グループ展「海で逢いたい」メンバーの有志6名で作成した「煌めきの海」。コロナ禍で撮影に行ける状況ではなかったので、おそらくストックからセレクトしたのだろう。中でも気に入ったのが右の大瀬崎で撮られた写真。…

クビアカハゼのこだわり

ハゼ科ダテハゼ属のクビアカハゼは、全長約6cmになる。相模湾以南の中・西部太平洋、インド洋に分布している。砂底や砂礫底にテッポウエビ類がつくった巣穴で暮らす、いわゆる共生ハゼ。赤茶色のはっきりした横帯が6本あり、目の下にも同色の帯が特徴。共生…

ゴマハギとキイロハギの関係

ニザダイ科ヒレナガハギ属のゴマハギは、全長約20cmになる。駿河湾以南の西部太平洋、インド洋に分布し、成魚は主にサンゴ礁域に生息している。体色は茶色で、後部が徐々に黒くなる。背・尻ビレが大きいことが同属の特徴。岩肌の藻類を主食にしている。同属…

シマキンチャクフグも喧嘩っぱやい

3年前、「喧嘩っぱやいハナダイ」でハナダイ類の喧嘩を紹介した。ハナダイ類ほどではないが、シマキンチャクフグもよく喧嘩をする。理由のほとんどはメスの奪い合い。シマキンチャクフグのオス・メスは外見ではわかりにくいが、目の後方にある縞模様が目立つ…

知られざる地中海の深海

ナショナルジオグラフィックのメールマガジンに「ナショジオベスト動物写真 2021年版」があり、その中にオキノスジエビの写真も。このエビは知る限り相模湾の深場にしか生息しない。撮影地を見たら、なんと地中海だった。 (本来「深海」とは200m以深をいう…

SDGs的な暮らしをする魚

今年からだろうか、SDGs(持続可能な開発目標)関連のテレビ番組が目立つようになった。SDGsは、2015年に国連で採択され、国際社会は団結して2030年を目指してこの目標を達成しよう、と合意した。目標は人権、平和、気候変動、自然保護、エネルギー、ジェン…

行動は派手・カガミチョウチョウウオ

チョウチョウウオ科のカガミチョウチョウウオは、全長約12cmで同科では小型の部類に入る。相模湾~琉球列島、台湾、南シナ海、フィリピンに分布する。そのため英名はアジアンバタフライフィッシュという。体色は白に黒い帯のような斑紋が3本で、チョウチョウ…

ほぼ伊豆固有のサクラダイ

ハタ科ハナダイ亜科サクラダイ属のサクラダイは、全長約13cm前後。メスの体色はオレンジ色で、背ビレの中央に黒斑がある。オスはメスより大きく、体色は赤。体側に白の斑紋が不規則に入っている。メスからオスに性転換することが知られているが、昔はわから…