大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

タヒチの想い出

成田とパペーテ(タヒチ)を就航する「エア タヒチ ヌイ」は、今年の11月で20周年を迎えたという。タヒチは「はたち」のころからの憧れの島。いつか行ってみたいと思っていた。最初にタヒチを訪れたのは1997年1月のこと。21年前になる。 ランギロアに向かう…

ギンガハゼの話

ヘラヤガラ、マルクチヒメジ、ギチベラ、ギンガハゼなどに共通するものは何だか知っているだろうか? 答えは、黄色いタイプ、すなわち黄化個体(黄変個体ともいう)がいること。 ギンガハゼ(西表) ギンガハゼの通常の体色は薄茶色で、こげ茶の帯が数本ある…

ヨツメトラギスの目玉模様

日本に30種分布しているトラギス科。その中にヨツメトラギスがいる。全長約15cmで、南西諸島以南の西部太平洋、インド洋に分布し、ガレ場や岩場に生息している。 ヨツメトラギスのメス なぜこの名があるのかというと、目の後方に目玉模様(眼状班ともいう)…

印象深いフィジーの魚たち

今年7月、成田~フィジーの直行便が復活した。9年ぶりだそうだ。最初にフィジーへ行ったのは19年前の99年。「ピースボート」で寄港した際にスノーケリングをした。とてもおもしろかたので、翌年改めて訪れた。 英名バイカラーラビットフィッシュ 当時は多く…

コガネスズメダイ物語

コガネスズメダイは伊豆半島周辺で普通に見られることから、ずいぶん前から撮影していた。新種記載されたのは1830年で、インドネシア・アンボンから得られた標本を基に、Heliases analisという学名が付けられた。 コガネスズメダイ(伊豆大島、03年) その後…

秋の奄美ロケ(最終回)

「夏ときどき秋」の奄美から東京に帰ってきた。めっきり寒くなっているので、Tシャツ、短パンで過ごした日々が懐かしい。 スタジオーネのボート 今回のロケでお世話になったボートは2隻。ロケ中何日間か先約があったため、その都度乗り換えた。 民宿ふじのボ…

秋の奄美ロケ(6)

ロケ20日目にして、別のポイントに潜ることができた。今年新種記載された、ニゲミズチンアナゴの撮影をするためだ。新種記載した鹿児島大学の藤井先生が、たまたまサンゴの調査で来島していたので、案内していただいた。 生息地を確認する藤井先生 生息場所…

秋の奄美ロケ(5)

宿から港へ行く間、ススキが見えるところがあり、奄美にも秋の気配が感じられる。しかし、ここ数日は最高気温が26℃くらいになり、「秋ときどき夏」というところだろうか。 ロケを続けている湾 同じポイントにもう40本以上潜り続けている。ボートの上で休憩し…

秋の奄美ロケ(4)

ロケを始めて半月が経ち、余裕ができたので個人的な写真も撮れるようになった。そこで、枝状サンゴに生息するニセクラカオスズメダイを観察してみた。 ニセクラカオスズメダイ 成魚は数尾いるものの、警戒心が強い。幼魚はたくさんいるようで、クラカオスズ…

秋の奄美ロケ(3)

11月に入って曇る日が多くなった。時折小雨が降ることも。北風で日差しがないときはやはり寒い。先月28日までは古仁屋の民宿に宿泊していたが、29日からは嘉鉄のペンションに移った。 宿の前の嘉鉄海岸(11月2日、午前7時) 水温もロケ当初より1℃下がって、2…

秋の奄美ロケ(2)

NHK「ダーウィンが来た!」のロケに入る前、あでやっこ水中写真倶楽部のメンバーと3本潜った。 タキゲンロクダイ 1本目は初めてのポイント灯台下。砂地の斜面に岩やサンゴの転石があり、イソバナも多い。チョウチョウウオの仲間のタキゲンロクダイも見られた…