大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

ギンガハゼの話

ヘラヤガラ、マルクチヒメジ、ギチベラ、ギンガハゼなどに共通するものは何だか知っているだろうか? 答えは、黄色いタイプ、すなわち黄化個体(黄変個体ともいう)がいること。


ギンガハゼ(西表)                                          

イメージ 1

ギンガハゼの通常の体色は薄茶色で、こげ茶の帯が数本ある。背ビレから顔、腹ビレにかけて水色の細かな斑点があるので、これを星(銀河)に例えて和名が付けられたのだろう。










テッポウエビに持ち上げられた(西表)                                            

イメージ 2

ギンガハゼの日本での分布は奄美大島八重山諸島になっている。確かに慶良間諸島では見たことがない。内湾の砂泥底が生息場所なので、慶良間にはそういった環境がないからだろう。










通常タイプのペア(タオ)                                           

イメージ 3

海外での分布は西部太平洋からインド洋の熱帯海域。だいぶ前にマレーシアのマブールで撮影したが、残っている写真を見ると黄化個体だった。その後はタイのタオ島でも撮影したことがあり、通常のタイプ、黄化個体のどちらもいた。








黄化個体のペア(タオ)
イメージ 4

タオ島で撮ったのは10年以上前で、今考えるとそれほど内湾ではなかったような気がする。海底も砂泥ではなく、砂礫だった。日本とは少し異なる環境にもかかわらず、生息していることにちょっと驚いている。









異色のペア                                                                       

イメージ 5

通常タイプ同士および黄化個体同士とくれば、次は通常タイプと黄化個体の組み合わせだ。ぜひ見たいと思っていたら、同じタオ島でようやく見ることができた。この組み合わせはわりあい珍しいようだ。