#生物学
キンチャクダイ科サザナミヤッコ属のワヌケヤッコは全長約40cmになり、フィリピン以南の西部太平洋、東部インド洋に分布している。以前は日本にも分布しているとされていたが、誤りであることが判明した。体側にカーブする青い縞模様と目の後方に輪のような…
(バリアリーフ・アネモネフィッシュ編) 〝ツーバンド・アネモネフィッシュ〟グループの中で、クマノミ、オレンジフィン・アネモネフィッシュに次ぐ広い分布なのがバリアリーフ・アネモネフィッシュだ。グレートバリアリーフからニューカレドニアにかけて分…
(オレンジフィン・アネモネフィッシュ編) クマノミの仲間は世界に26種。その中で〝ツーバンド・アネモネフィッシュ〟といわれるグループの1種、オレンジフィン・アネモネフィッシュを取り上げる。特徴は体が黒か茶で、淡い水色の2本の横帯が入り、各ヒレが…
本棚にあったレ二・リーフェンシュタールの水中写真集『CORAL GARDENS』を久々に観た。レ二・リーフェンシュタールは、1902年ベルリン生まれの女性アーティスト。20代で女優になり、30歳で映画監督としてデビュー。ヒトラーの時代、ナチ党大会を記録した『意…
気づく、見つけるは、楽しい。 NHKの多彩な番組から「まなび」をコンセプトにセレクトした番組を、テレビ放送ならびにWEB配信することになった。『イモヅル式に学ぼう!NHKラーニング』という番組で、今年1月にEテレで再放送された「ウチのどうぶつえん~世…
ゴンべ科のクダゴンベは全長約12cmになり、房総半島以南の太平洋、インド洋、紅海に分布している。クダゴンベを初めて知ったのは1976年ごろの観賞魚雑誌。当時、海外から珍しい魚が観賞魚店に入荷すると雑誌に紹介されていた。クダゴンベは日本に分布してい…
フエダイ科のマダラタルミは全長約50cmになり、奄美大島以南の太平洋、インド洋に分布している。成魚は黒ずんだ灰色で、際立った模様はない。しかし、個体によって体側のところどころにシミのような濃い部分がある。もしかしたらこれが和名の由来だろうか。…
ヤイトヤッコとトサヤッコのハレムがある奄美の「三角岩」。観察するたびに勢力争いやハレムの数の増減などがあり、新たな発見もある。2004年11月にヤイトヤッコのオスとメスの中間の個体が出現した。キンチャクダイ科は条件が揃えばメスからオスに性転換す…
奄美大島南部に「三角岩」というポイントがある。潮流が速くなったり荒れたりすることも多いため、必ず潜れるわけではないが、魅力的な魚類がたくさん見られる。中でも惹かれたのはキンチャクダイ科のヤイトヤッコとトサヤッコだ。断崖になった水深13m付近が…
フエダイ科のセンネンダイは全長約70cmになり、和歌山県以南の西部太平洋、インド洋に分布している。白地に赤茶色の独特な縞模様があることから、容易にセンネンダイとわかる。だが、成魚になると消えるようだ。 全長約40cmのセンネンダイの若魚(鹿児島・坊…
モンガラカワハギ科は日本に22種分布している。よく知られているのはモンガラカワハギ、ゴマモンガラ、キヘリモンガラ、イソモンガラ、ムラサメモンガラなどだが、やはりモンガラカワハギが生息数も多く、人気も一番だろう。以前、モンガラカワハギの生態を…
スズメダイ科のルリホシスズメダイは全長約13cmになり、八丈島および高知県以南の太平洋、インド洋に分布している。藻食性で縄張り意識が強く、単独でいることが多い。 藻が繁茂するところを縄張りにするルリホシスズメダイ(奄美) 和名の由来は体側の斑紋…
先述した『擬態』に書かれていた説に疑問を持った日本人魚類学者がいた。当時中京大学生物学担当専任講師の桑村哲生氏だ。氏は1982年に瀬底島の琉球大学瀬底実験所でニセクロスジギンポの行動を観察した。他の魚のヒレをかじることもあるが、稀だとわかった…
イソギンポ科のニセクロスジギンポは全長約14cmになり、相模湾以南の中・西部太平洋、インド洋に分布している。クリーニングを行うホンソメワケベラとよく似ていて、擬態種としてよく知られている。口が下側にあるること、ヒレをよく開くなどの特徴がある。 …
ベラ科のホンソメワケベラは全長約12cmになり、千葉県以南の太平洋、インド洋に分布している。クリーナーフィッシュ(掃除魚)として他の魚類の寄生虫や食べかすなどを取り除く〝クリーニング〟はあまりにも有名。どんな魚でもクリーニングするので、天敵が…
魚の中にはいろいろな体型や体色・斑紋をしたものがいる。一見おもちゃでは、と思うような魚も少なくない。特に幼魚に多い。そこで、おもちゃっぽい魚を取り上げてみよう。まずは、イロブダイの幼魚。体型、配色、表情など、どれをとってもおもちゃだ。全長7…
8/30(土)NHK Eテレで放送の「地球ドラマチック」は、「ジンベエザメ大接近!」で、2015年ポルトガルの制作。舞台になったのはポルトガルから約1000キロ沖のアゾレス諸島。大型海洋動物に詳しい人ならよく知る島だ。クジラ類が頻繁に出現することで有名にな…
ナショナルジオグラフィックのメールマガジンに、愛媛県・愛南町の地域活性化の取り組みが紹介されていた。 愛媛県・愛南町地域活性化の紹介ページ(ナショジオのメルマガより) 愛媛県愛南町は、2004年に南宇和郡4町1村が合併して誕生した。昔から漁業が盛…
8/28(木)NHK朝のニュースで、クラカケエビスを取り上げていた。千葉県の魚大好き少年がクラカケエビスを発見・採集し、北限記録が更新されたという話。図鑑によると、これまでの北限は高知県の土佐湾だった。 クラカケエビス(座間味) 採集したのは15歳の…
8/24(日)に放送されたNHKスペシャルは、昨年発見された南大東島の水中鍾乳洞を取財したもので、タイトルは「絶海に眠る海底洞窟~南大東島・驚異の水中世界~」。 水中探検家の伊佐治佳孝氏が発見したことで世界の洞窟探検家が集結して調査を行うことにな…
フィルム整理していたら、初めて座間味島へ行ったとき陸上を撮ったポジフィルムが出てきた。初座間味は1977年9月なので、48年前になる。当時は会社員だったが、同僚や友人合わせて7名で、4泊5日のツアーだったと記憶している。前日に那覇で1泊している。 泊…
インドネシア・コモド諸島の海に潜ると、大型のコショウダイの仲間に出会うことがある。日本には分布していないので、和名はない。図鑑には、ジャイアント・スイートリップスとあり、1mに達すると記してあった。水深20m前後に単独でいる。貫禄十分なのだが、…
この時期のテレビ番組は〝戦後80年〟ということもあり、太平洋戦争関連が多い。また、夏休みの関係で、再放送もよくある。8/16(日)テレビ朝日の「旅サラダ」も、海外の旅は過去に放送したものを再編集し、〝特選!海外の旅〟とした。いくつもの国の映像が…
ヨウジウオ科のオイランヨウジは琉球列島以南の西部太平洋に分布し、全長約16cmになる。白地に赤褐色の横縞があるのが特徴。岩のくぼみなどにペアでいることが多い。新種記載は1853年で、日本で確認されたのはなんと120年後の1973年。八重山の竹富島および沖…
8/4(月)のNHK「あさイチ」はイカの特集だった。さかなクンやイカの専門家などが料理法や生態などをわかりやすく伝えていた。大まかには知っていたが、動物の中で最も速く色を変えられるのがイカ、というのは知らなかった。というワケで、サンゴ礁域ではお…
ウツボ科のハナヒゲウツボは全長約1.2mになり、和歌山県以南の西部太平洋、インド洋に分布している。巣穴から上半身を出し、常に口を開いているのが本種の通常の姿。巣穴から出ることもあるが、極めてまれ。今回は激レアな姿を集めてみた。 ハナヒゲウツボ。…
スズメダイ科のモンスズメダイは全長約15cmになり、千葉県以南の西部太平洋に分布している。体色は黒で、尾ビレが白い。サンゴ礁域の転石帯などに単独~数尾で生息している。 群がって生息するモンスズメダイ(座間味) 繁殖期は初夏から秋で、この時季オス…
7/20(日)NHK「ダーウィンが来た!」は、〝千差万別!生きもの子育てSP〟だった。中でも最も興味深かったのがバンガイカーディナルフィッシュ。海水魚では唯一の繁殖生態を持ち合わせているからだ。 バンガイカーディナルフィッシュの口から稚魚が出る(ダ…
テンジクダイ科のマンジュウイシモチ属にはマンジュウイシモチとホソスジマンジュウイシモチの2種がいる。体型は似ているのだが、性格や行動はかなり違うので見比べてみよう。まずはマンジュウイシモチで、全長約6cmになり、奄美以南の西部太平洋、インド洋…
7/13(日)NHK「さわやか自然百景」は、山口県岩国市の名所錦帯橋の下を流れる錦川上流が舞台。 7/13 に放送された「さわやか自然百景」のタイトル 錦川には500種を超える魚類が生息しているという。その中でも希少種のオヤニラも登場した。大きさ10cmほどの…