大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

婚姻色

ハナビラクマノミの生態(後)

クマノミ類が住むイソギンチャクには、クリーニングを行うカクレエビの仲間が同居している場合が多い。ほとんどは別の魚がクリーニングにやって来るのだが、稀に同居のクマノミ類をクリーニングすることがある。その瞬間を撮るのは難しいが、クマノミとトウ…

魅惑のフラッシャー・ラス

ベラ科クジャクベラ属は全長約8cmと小型ながら、ある瞬間に輝くのでフラッシャー・ラスと呼ばれている。世界に13種、日本にはクジャクベラ1種のみが生息する。クジャクベラは1981年に新種記載され、英名はピンク・フラッシャー・ラスあるいはカーペンターズ…

ナンヨウカイワリ 秘めた特徴

アジ科のナンヨウカイワリは全長約80cmになり、伊豆諸島以南の太平洋、インド洋に分布している。主にサンゴ礁域のやや深いところを2~10数尾で回遊している。回遊魚のカスミアジ、ギンガメアジ、ロウニンアジなどと比べると、各ヒレの形や位置、体型などが若…

激変 ベニヒレイトヒキベラ

ベラ科のベニヒレイトヒキベラは全長約12cmになり、伊豆大島および串本以南の西部太平洋、東部インド洋に分布している。1992年に外国人学者により新種記載されたが、日本でも沖縄各地で生息が確認され、1年後には日本初記録種になって和名が付けられた。尾ビ…

婚姻色ランキング

今の時季は、多くの魚類の繁殖期に当たる。繁殖につきものは、オスが示す婚姻色だ。そこでこれまで見た婚姻色の中で、際立ったものを5つ紹介しよう。白枠内は通常のときの体色。 婚姻色になるのはなぜかスズメダイ類が多い。このテンジクスズメダイは、最初…