汐留のアドミュージアム東京で行わている「これって広告?!展~拡張する?!世紀の広告クリエイティブ」を見た。昔、広告の仕事をちょっとだけ携わった関係で、興味があったのだ。疑問符と感嘆符は21とかけている。本展は、絶え間なく変化し続けてきた21世紀最初の約20年間の広告の姿を、「拡張」をキーワードに紹介している。会場はわりあい若者が多かった。
「これって広告?!展」
それとは別に、広告の歴史も展示している。広告の始まりは江戸時代で、いろいろな店ができたときに存在を示すため、看板を付けたのが最初とのこと。その後、版画が普及し、呉服問屋の越後屋が今でいうチラシを刷って配ったのがきっかけで、多様な広告物が誕生したようだ。
江戸時代の広告
明治に入ると印刷機が導入され、ポスターがつくられるようになった。驚いたことにカルピスのポスターがあった。大正15年(1926年)と書かれていて、実際のビンも展示されていた。こんな昔からあったとは信じがたい。
カルピスのポスターとビン
それぞれの時代背景が広告にも表れているのは当然で、太平洋戦争になると、「国のため」的なポスターが大半を占めていた。テレビが登場する50~60年代は懐かしいポスターやCMが展示してあった。また、64年の東京オリンピックのポスターもあった。
60年代のポスターやCM
また、広告に使われて流行ったキャッチコピーなども年代ごとに展示され、当時のことが思いだされた。モニターもたくさんあり、さまざまなパターンがゲーム感覚で見られるような方式が、若い人を引きつけたのだろう。
多様な展示がなされた会場の様子