奄美大島
気づく、見つけるは、楽しい。 NHKの多彩な番組から「まなび」をコンセプトにセレクトした番組を、テレビ放送ならびにWEB配信することになった。『イモヅル式に学ぼう!NHKラーニング』という番組で、今年1月にEテレで再放送された「ウチのどうぶつえん~世…
ゴンべ科のクダゴンベは全長約12cmになり、房総半島以南の太平洋、インド洋、紅海に分布している。クダゴンベを初めて知ったのは1976年ごろの観賞魚雑誌。当時、海外から珍しい魚が観賞魚店に入荷すると雑誌に紹介されていた。クダゴンベは日本に分布してい…
ヤイトヤッコとトサヤッコのハレムがある奄美の「三角岩」。観察するたびに勢力争いやハレムの数の増減などがあり、新たな発見もある。2004年11月にヤイトヤッコのオスとメスの中間の個体が出現した。キンチャクダイ科は条件が揃えばメスからオスに性転換す…
奄美大島南部に「三角岩」というポイントがある。潮流が速くなったり荒れたりすることも多いため、必ず潜れるわけではないが、魅力的な魚類がたくさん見られる。中でも惹かれたのはキンチャクダイ科のヤイトヤッコとトサヤッコだ。断崖になった水深13m付近が…
ベラ科のホンソメワケベラは全長約12cmになり、千葉県以南の太平洋、インド洋に分布している。クリーナーフィッシュ(掃除魚)として他の魚類の寄生虫や食べかすなどを取り除く〝クリーニング〟はあまりにも有名。どんな魚でもクリーニングするので、天敵が…
ヨウジウオ科のオイランヨウジは琉球列島以南の西部太平洋に分布し、全長約16cmになる。白地に赤褐色の横縞があるのが特徴。岩のくぼみなどにペアでいることが多い。新種記載は1853年で、日本で確認されたのはなんと120年後の1973年。八重山の竹富島および沖…
スズメダイ科のモンスズメダイは全長約15cmになり、千葉県以南の西部太平洋に分布している。体色は黒で、尾ビレが白い。サンゴ礁域の転石帯などに単独~数尾で生息している。 群がって生息するモンスズメダイ(座間味) 繁殖期は初夏から秋で、この時季オス…
数日前のNHKニュースで、マッコウクジラが立ったまま眠る〝立ち寝〟が撮影された、と報じられた。このような生態は知られていたことだが、場所が奄美だったので、ちょっと驚いている。 マッコウクジラの〝立ち寝〟(撮影・興克樹) 撮影したのは自然写真家で…
奄美や沖縄でタコに出会ったとすると、大半はワモンダコだろう。生息数が多いからだ。ロートの近くに暗色の円形模様があるので、この和名になった。大きさは50~60cmになる。 ロートのそばの丸い模様が特徴のワモンダコ(座間味) 80年代は沖縄・座間味でよ…
多くのケラマハナダイが住み着いている小さな根がある。場所は奄美。オスだけが集まって急に泳ぐ習性があり、その姿に魅せられ何度もレンズを向けた。しかしいつも邪魔する魚がいる。やはり数が多いミツボシクロスズメダイだ。なので、手前に入らないよう注…
チョウチョウウオ科のチョウチョウウオは全長約20cmになり、津軽半島~琉球列島、朝鮮半島南岸、台湾、南シナ海に分布している。低めの水温にも適応し、伊豆半島付近でも成魚が普通に見られる。体色はやや地味で、黄色味がかった茶色。そして顔には黒と白の…
GW真っただ中。陽気もいいので旅行に行きたい気分だが、混雑が苦手という方も多いはず。そこで、風景写真で旅気分を味わっていただこう。 まずは南部の名勝地ホノホシ海岸。ビーチ全体が玉石でビッシリ。いうまでもなく、波によるものだ。そのため、いつでも…
オニオコゼ科のオニダルマオコゼは全長約30cmになり、伊豆半島以南の太平洋、インド洋に分布している。体色は褐色系で、複雑な模様があるうえに動かないので、岩のように見える。また、砂に潜っていることも多い。背ビレのトゲには毒があるので、着底すると…
ジョーフィッシュの体が青くなることがある。当初は婚姻色かと思った。奄美での繁殖期は5~8月くらいと考えていたからだ。 青くなったジョーフィッシュ(6月) ところが、繁殖期ではないと思わっれる11月や2月でも青い個体を見ることが多々あった。婚姻色以…
アゴアマダイ科の魚を英名でジョーフィッシュという。口が大きいからだ。日本にも2属13種分布しているようだが、和名が付いているのはアゴアマダイ、カエルアマダイ、ニラミアマダイ、ニジアマダイ、ワニアマダイの5種のみで、あまり研究が進んでいない。奄…
昔からクリーニングという生態に魅せられ、撮影してきた。沖縄ではクマノミ類の生態も撮り始めたが、クマノミ類がクリーニングされる場面はなかった。寄生虫が付かないからだ、と自分なりに思っていた。理由は、イソギンチャクに触れるうえ、刺胞毒を通さな…
カワハギ科のニシキカワハギは全長12cmに達するが、通常見られるのは約8cm。駿河湾以南の西部太平洋、インド洋に分布する。体は青味がかった灰色と黄緑が途中でにじみ、尾ビレはオレンジ色。小型甲殻類、ゴカイ類、貝類などを食べる。分布は広いものの生息数…
3月5日、写真展「海で逢いたい」は無事終了した。50数点の出品作の中で、ブイをつなぐロープに挟まっているオオモンカエルアンコウの写真があった。撮影場所は真鶴で、約1か月もロープのところにいたという。思い起こしてみると、確かにこのカエルアンコウは…
2/15、両国の国際ファッションセンターに於いて、一般社団法人 全日本潜水連盟 第13期 会員総会が開催された。昨年度の事業報告や収支決算報告、次年度の計画案や予算案、規約変更などを協議し、予定どおり終了した。 全日本潜水連盟(JUDF)のPR用チラシ 総…
スズメダイ科のキホシスズメダイは全長約15cmで、千葉県以南の西部太平洋の亜熱帯域に分布している。体色は緑がかった灰色で、尾ビレは淡い黄色。胸ビレつけ根にある大きめの黒斑が特徴。ウロコの黄色っぽい班紋が和名の由来らしい。奄美や沖縄では食用にさ…
キンチャクダイ科アブラヤッコ属のナメラヤッコは全長約10cmで、伊豆半島以南の西部太平洋に分布している。体色は明るいグレーで、体の後部は黒。尾ビレなどの後端は青く縁取られている。体色による雌雄差はなく、オスがやや大きい。警戒心が強く、危険を察…
⓱NHK潜水班研修 セミナー 取材ではないが…2014年5月、伊豆大島で開催される、NHK潜水取材班の研修で、講師を依頼された。大島での研修は、新人対象と中堅対象に分かれており、今回は後者。水中撮影のスキルアップが目的。ふだん水中撮影をするカメラマンは少…
⓬テレビ番組「しぜんとあそぼ」制作協力 2005年春、NHK教育テレビ(現Eテレ)のディレクターから、子供向け番組でクマノミを予定してるので、協力要請があった。了解して数日後、ニモ人気にあやかってカクレクマノミに変更となった。6月に座間味島で取材。カ…
日本のサンゴ礁域でのケラマハナダイの生息場所は、ちょっと偏っている。砂地やガレ場など平坦な海底にある根を好み、サンゴ礁が連なる場所では見られない。そうした根にはすき間や穴が多いため、クリーナーシュリンプが住み着いている場合がほとんど。そん…
キントキダイ科のホウセキキントキは全長約35cmになり、相模湾以南の太平洋、インド洋に分布している。体高が低く、尾ビレは湾入していることが特徴。体色は赤だが、白っぽくなることも多い。群れでいるところをよく見かけるが、単独でいる場合も多い。 テー…
2024年も今日で終わり。今年も無事に過ごせたが、特に印象に残った自分の出来事を振り返ってみる。 2/10 国際ファッションセンターに於いて、全日本潜水連盟(JUDF)の総会が開催された。その中で、永年功労者として表彰を受けた。JUDF創立が1973年で、前身…
ハゼ科のハチマキダテハゼは全長約8cmになり、相模湾以南の西部太平洋、インド洋に分布している。砂底でテッポウエビ類と共生する、いわゆる〝共生ハゼ〟だ。ダテハゼに似ているが、目の後方に褐色の細い線、そして頭に輪の模様があるのが特徴。新種記載され…
魚類には別種なのにそっくりなものがいる。有毒など特別な理由があって天敵がいない魚をモデル。無毒だが、それに似ていて恩恵を受けている魚を擬態種というが、モデルを本物、擬態種を偽物といういい方もある。「擬態」に興味を持ったのは80年代初めで、そ…
宿を替えた理由は、食事処 ISOSHIGIでバーベキューを行うためで、大人数でも対応可能なうえ、宿も敷地内にあるからだ。また、店内はライブも開催できる設備がある。そして、今回の目的は、取材のたびにお世話になった現地の方々を招いて感謝会を開くことで、…
11/25より2泊3日で奄美へ行ってきた。NHK潜水取材班のカメラマンが計画した旅行で、いわば「親睦会」のようなもの。参加した潜水取材班は5名で、何度も一緒に奄美の取材をした仲間ということで声をかけてくれ、奄美空港で合流した。気温は約23℃で、快適。 奄…