大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

#写真

勝浦が涼しいワケ 

8月16日、東京都心の気温は午前中に35℃を超えた。これで東京の今年の猛暑日は16日となり、最多記録を更新した。一方、涼しい街として注目されているのが千葉県の勝浦。100年間猛暑日ゼロということで、各テレビ局のワイドショーで取り上げられている。 日本…

サンゴ白化の原因はストレス!? 

このところ毎年のようにサンゴの白化現象のニュースが流れるので、高水温が続くとサンゴが白化する、というのは一般の方にも知れ渡ったようだ。これとは逆に低水温でも白化することが2017年に判明した。和歌山県田辺市で、環境省が地元ダイバーの協力を得て…

マダラエイについて 

アカエイ科のマダラエイは、紀伊半島以南の太平洋、インド洋に分布している。体盤幅(たいばんはば)は約2mに達する。通常魚の大きさは、吻の先端から尾ビレの先までの全長だが、エイ類の場合は、背中側から見て両胸ビレの最も幅が広いところを測る、体盤幅…

沖縄の想い出(地上編)

今年は沖縄が本土復帰して50年ということで、沖縄関連のテレビ番組が多い。それに感化されたので、沖縄を取り上げたい。沖縄へは150回くらい行っているが、ほとんどはダイビング&水中撮影が目的。そのため通常の見物・見学はあまりしていないが…。 2002年10…

暑中お見舞い

暑い日が続いている。昔は風鈴の音で涼をとったものだが、今ではそんなことではごまかせなくなった。日本より北に位置するヨーロッパでも猛暑が続き、死者も出ているというニュースを見ると、やはり地球はおかしくなっていることが理解できる。 地球がおかし…

濁りを味方に

水中撮影で、水の濁りは大敵。ちょっと離れただけでも鮮明に撮れない。そこでどうしてもマクロレンズでの近接撮影になるが、あまりにも当たり前すぎ。濁りを逆手にとることも必要。濁りの原因は、季節的なものや大雨、潮の満ち引きなどで、緑っぽくなること…

ガラスハゼの生態

ハゼ科のガラスハゼは全長約3cmで、房総半島以南の太平洋、インド洋に分布している。住みかは刺胞動物のムチカラマツで、生涯そこで過ごす。ムチカラマツとは直径約1cm、長さ2~3mある1本の枝状で、海底から上方に伸びている、表面には触手が密集し、プラン…

7月の海番組 

夏になると、テレビでの海番組が多くなる。そこで今月に入ってから放送された、海の番組で印象に残ったものを取り上げる。 日本テレビ『所さんの目がテン!』は、7/10(日)と7/17の2週にわたって沖縄・奄美を放送した。奄美は海と森だが、海は南部の代表的…

キツネウオ幼魚騒動記 

1980年代中ごろ、水中撮影に適したマクロレンズが発売されたお陰で、小さな生きものが注目され始めた。それに伴い、幼魚好きダイバーが増え、珍しい幼魚を撮ってはダイビング誌に投稿するようになった。そうして評判になったのが、イトヨリダイ科キツネウオ…

めったに出会えないハナダイ

ダイビングでよく目にするキンギョハナダイは、ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属。一般的に「ハナダイ(類)」といえば、ハナダイ亜科の総称になる。ちなみにナガハナダイ属は世界に64種、日本に22種分布している。ここではあまり出会えないハナダイ類を取…

共生ハゼ・エビ 2ぺア 

ハゼ科の中には、テッポウエビ類と共生する種もいる。そうしたハゼは「共生ハゼ」、テッポウエビは「共生エビ」という。前者は日本に約70種、後者は17種確認されている。共生ハゼを撮影する際、その生態的特徴からテッポウエビも一緒に写すことを心掛けてい…

ブダイについて 

ブダイ科ブダイの分布は、房総半島以南~奄美大島、朝鮮半島南部、台湾となっている。以前は、沖縄や太平洋・インド洋も含まれていたが、現在は前述のように訂正されている。とはいえ、奄美では見た覚えがないし、『奄美群島の魚類図鑑』(南日本新聞開発セ…

バリエーション豊か ホシゴンべ 

ゴンべ科のホシゴンべは、伊豆半島以南の太平洋、インド洋に分布している。全長約25cmになるようだが、見られるのは20cm以下がほとんど。また、成魚は主にサンゴ礁域に生息する。体色・斑紋はこの写真の個体が最も一般的で、顔に褐色の点が無数にあることが…

キイロサンゴハゼについて

ハゼ科コバンハゼ属のキイロサンゴハゼは、和歌山県以南の太平洋、インド洋に分布している。全長約3.5cmで、体色は全身黄色。頬のあたりが白っぽい個体が多い。 サンゴに住むキイロサンゴハゼ(奄美) 新種記載されたのは1972年で、沖縄で採集された標本が基…

ミゾレウツボ(?)の謎 

今回はミゾレウツボ(?)について考察したい。1985年11月、座間味島で黄色味が強いウツボを見つけて撮影した。図鑑で調べたら、ミゾレウツボが最も近かった。しかし、図鑑は標本写真なので、色合いが異なり、確信が持てないでいた。 ミゾレウツボと思われるウ…

ハナグロチョウの生態 

チョウチョウウオ科のハナグロチョウチョウウオは、全長約20cmに達する。和歌山県以南の太平洋、インド洋に分布しているが、日本で成魚が見られるのは琉球列島。体側にオレンジ色の縞模様が斜めに入っているのが特徴で、主にサンゴのポリプをエサにしている…

意外に行動的・コバンザメ 

コバンザメは頭部にある吸盤で大きな魚などにつき、楽をしているイメージが強い。実際にマンタなどについたコバンザメを見ると結構動いているが、こうした事実はあまり知られていない。 ニューギニア島インドネシア領のチェンデラワシ湾で、コバンザメがつい…

ピースボート主催オンライン講演 

6/10午後、NGOピースボートよりメールが。今夜オンラインイベントを開催するという。「サヘル・ローズさんに聞く 困難を乗り切るための"自分育て"」と題した講演会。俳優、タレントとして活動するかたわら、人権問題や難民支援などに尽力するサヘル・ローズ…

魚が目を守る賢い方法 

動物にとって目は大切な感覚器官。哺乳類のほとんどは手があるため、危険を察知すれば目を覆うことができる。ところが魚は、目はむき出し、いざというときの手もない。そんな理由からだろう。魚の多くは模様で目を隠すという方法を選んだ。最も多いのは目に…

ロクセンスズメダイの生態 

スズメダイ科のロクセンスズメダイは全長約15cmで、伊豆半島以南の西部太平洋、インド洋、紅海に分布している。雑食性で、プランクトンや藻類を食べる。オヤビッチャに似ているが、背中が黄色くないうえ、尾ビレの上下に黒帯があるので区別できる。生息場所…

愛でタイ

古来、日本人に最も親しまれている魚は、マダイだろう。お祝いやお祭りには必ず尾頭付きが飾られる。「めでたい」という語呂合わせだけではなく、体型や色合い、味もよいことが人気の理由で、魚の王様と形容されることも多い。マダイはタイ科マダイ属で、同…

ネオンテンジクダイについて

テンジクダイ科のネオンテンジクダイは、奄美大島以南の西部太平洋に分布し、主に穏やかな内湾に生息している。全長約4cmで体は透明感があり、吻から尾柄部にかけて黒線がある。そして尾柄部の赤い斑紋が最大の特徴。 ネオンテンジクダイ(奄美 `06年) 本種…

東京スカイツリー10周年

東京スカイツリーが開業して、今日でちょうど10年になる。スカイツリーから1.5キロの距離に住んでいたので、ことあるごとに写真で記録してきた。当初は電波塔ということもあり、体に影響がないか心配していたが、いざ完成するとすっかり忘れていたのだった。…

遠い海の近似種

日本の温帯域に生息する魚を、遠く離れた海外で出会うとなぜかうれしくなる。また、酷似しているが別種という魚にも出会う。きっとルーツは同じで、どのような経緯で別々になったのか興味が尽きない。今回はそのような魚を集めてみた。 オーストラリアのロー…

沖縄本土復帰50年

2022年5月15日、沖縄が復帰してちょうど50年になる。ということで、復帰した年のころに思いを馳せてみたい。ダイバーにとって沖縄の海は憧れなので、日本に返還される3年前(1969年)に一度行っている。 5月13日発売された沖縄復帰50周年記念切手 東京商船大…

クロスズメダイ 未知の生態

スズメダイ科のクロスズメダイは、奄美大島以南の西部太平洋、インド洋に分布する。全長約17cmになり、和名のとおり体色は黒い。正確にいうと、青味ががかった黒だ。やや内湾性で比較的浅いところに生息し、ウミキノコ類のソフトコーラルの近くにいることが…

キヘリモンガラについて

モンガラカワハギ科のキヘリモンガラは全長約60cmに達する。相模湾以南の太平洋、インド洋に分布している。成魚は主にサンゴ礁域に生息し、温帯域で見られるのは幼魚がほとんど。また、60cmの大型個体はなかなか見られない。通常出会うのは40cm前後。 キヘリ…

活動的で繊細なヒレオビウツボ

ウツボ科のヒレオビウツボは全長約50cmになり、高知県以南の太平洋、インド洋に分布している。新種記載されたのは1903年だが、日本では1990年代になって生息が確認されて和名が付いた。体色は紫がかった薄茶色で、体側には暗色の斑紋が入り、目の近くに白く…

アカヒメジの不思議

ヒメジ科は日本に25種分布している。同科の最大の特徴は、下アゴに2本のヒゲがあること。このヒゲを手のように使い、海底に潜むエサを探すことができる。ところが、アカヒメジだけはヒゲを使うところは見られない。アカヒメジの分布は房総半島以南の太平洋、…

好奇心旺盛  ニジハタ

ハタ科のニジハタは全長約25cmの小型種。相模湾以南の太平洋に分布しているが、成魚が普通に見られるのは奄美諸島以南で、主な生息場所はサンゴ礁。体色は赤で、後部は焦げ茶色をしている。尾ビレに白い線が2本あることが最大の特徴。この白線が「二」に見え…