大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

#写真

水中写真を使った年賀状2024

新年のあいさつをメールで交わすことが多くなった。時代の流れでしかたがない。だが、年賀状を手に取って直筆の文字を見ると、差出人との懐かしい思い出が蘇り、アナログは実にいいもんだと思う。今年いただいた年賀状は66通(1/10修正)’で、その中で水中写…

うみまーるカレンダー2024

今年も座間味島で活動している「うみまーる企画」のカレンダーが届いた。今回はちょっとした手違いがあり、受け取ったのは年が明けてから。というわけで、紹介は今になった。例年どおり5種類で、サイズやタイトルも同じ。いずれにも月の満ち欠けの図が入って…

タツが付く魚

今年の干支は「辰」なので、「タツ」が付く魚を取り上げてみよう。真っ先に思い浮かぶのはタツノオトシゴだろう。しかしタツノオトシゴの仲間はけっこう多いうえ、20数年前に分類的な整理を行った際に、幾種かに分かれた。その結果、タツノオトシゴの最大の…

2024スタート

いやはや、大変な年明けになった。「令和6年能登半島地震」。まさか元旦から大地震に見舞われるとは、誰も思っていなかっただろう。輪島には10年前旅行したので、多少想い出がある。朝市通り周辺は200棟くらい火災に遭い、ほぼ全焼らしい。 輪島・朝市通りの…

2023年を振り返る(下半期)

8月中旬、ピースボート40周年記念イベントがあった。会場は、地球一周クルーズを終えて東京国際クルーズターミナルに帰港したばかりの「パシフィック・ワールド号」内。さすが40周年とあって、大勢集まった。最初にピースボートに乗ったのは1996年で、ケアン…

2023年を振り返る(上半期) 

今年も残りわずか。2023年を振り返る時期になった。そこで、自分にかかわる出来事を上半期から振り返ってみたい。最初は、26回目になる写真展「海で逢いたい」神戸展。メインは東京展だが、巡回展のほうが先になってしまったのは、単に会場の都合。今回の出…

海のカレンダー2024

今年も来年の海カレンダーをいくつかいただいた。まずは、写真展「海で逢いたい」メンバー有志で制作している「煌めきの海」と「ときめきの海」。この中でよかったと思う写真を取り上げたいが、その前にカレンダー用写真について考えてみたい。カレンダーは1…

ミナミホタテ改めホタテウミヘビ

ウミヘビ科のホタテウミヘビは、東京湾以南の西部太平洋、朝鮮半島沿岸に分布し、砂泥底に生息している。全長約1mになる。5年前までは、ホタテウミヘビとミナミホタテウミヘビは混同されていた。図鑑ではホタテウミヘビの分布は東京湾~鹿児島で、ミナミホタ…

キラキライルミネーション

LEDが普及したお陰で、どこでもイルミネーションが見られるようになった。消費電力が少ないうえに寿命が長く、あまり熱くならないLEDライトはいいことずくめ。この時季、クリスマスと相まってイルミネーションの世界が広まっている。 東京ミッドタウン日比谷…

ナショジオ写真家が教える撮影術

先日配信されたナショナルジオグラフィックのメールマガジンに、ナショジオ写真家が教える撮影のコツという特集があった。人物、夜景の次が水中だった。水中は、ナショジオ契約カメラマンのジェニファー・ヘイズ氏が文章と作例写真を担当している。 最初の写…

テレビで3か所の海中 

12/10(日)のテレビ番組で、3か所も海中シーンがあった。 最初はNHK「小さな旅 荒波を超えて~北海道 厚岸町~」。潜水夫が潜降するシーンから始まった。厚岸では60年前から独特の潜水漁が行われている。ヘルメット潜水でのウニ漁だ。潮流が速いところでも…

黄葉の季節

イチョウ(銀杏)が見ごろになった。夏にたくさん葉を茂らせて日陰をつくりだしたり、延焼を防ぐ効果があるなどの理由で、街路樹や庭園樹としてよく目にするイチョウ。今回、散歩圏内のイチョウの名所を訪ねてみた。 横網町公園にある東京都慰霊堂とイチョウ…

NHKスペシャル『龍がとぶ島 奄美』

12/2(土)午後10時 NHKスペシャル『龍がとぶ島 奄美』が放送された。台風によく見舞われる奄美では、台風は龍の化身と言い伝えられてきた。奄美北部に住むプロサーファーでもあり素潜り漁師でもある、碇山勇生の暮らしを軸に、台風と共に生きる奄美の人たち…

謎多きウツボの生態

ウツボ科のウツボは茨城県以南~奄美大島、朝鮮半島南部、台湾北部に分布している。全長約80cm になり、黄色味を帯びた明るい茶色の地に、褐色の斑紋が不規則に入っている。岩礁域に生息し、岩のすき間や岩穴に生息するが、砂地などに出現することもある。鋭…

ZOOM初体験

11月上旬、アメリカの放送局「A+Eネットワークス」のプロデューサーより連絡があった。テレビ番組でミステリーサークルを取り上げたいので、画像を借りたいとのこと。メールをやり取りするうち、動画も貸すことになった。 きっかけは、2013年7月1日発行のイ…

初観察・クジラとエイの繁殖生態

11/24配信のナショナルジオグラフィックメールマガジンに、素晴らしい記事が二つ載っていた。一つは、ザトウクジラの出産が初観察されたという記事。2021年3月5日にハワイのラハイナ沖で研究者とナショジオの撮影隊が15時すぎにザトウクジラの群れを発見。撮…

高水温は苦手・ウマヅラハギ

カワハギ科のウマヅラハギは北海道~九州、朝鮮半島、中国沿岸、台湾、ベトナム、マラッカ海峡に分布。全長約30cmになる。明るい灰色と薄茶が混じったような体色で、不規則な暗色模様が現れることもある。カワハギと似ているが、体型は本種のほうが細長い。…

コロダイの最新事情

イサキ科のコロダイは伊豆半島以南の西部太平洋、インド洋に分布し、岩礁やサンゴ礁に隣接する砂地や転石帯に生息する。全長約60cmになり、明るい灰色の地に黄色い斑点が無数に入っているのが特徴。単独~複数でじっとしていることが多い。 コロダイの成魚(…

神戸へ

チンアナゴの日(11/11)、神戸へ行った。あでやっこ水中写真倶楽部の写真展を見るためだ。この写真展は長く続いていて、27回目になる。会場は元町のこうべまちづくり会館。 第27回あでやっこ水中写真展案内状 通常に行動できるようになったものの、海外はま…

食欲旺盛な魚たち

「食欲の秋」ということで、食欲旺盛な魚たちに登場願おう。藻食性の魚といえばハギ類、アイゴ類、ブダイ類、一部のスズメダイなど。藻はエサとしては大きくないので、しょっちゅう食べないと満腹にならない。そんなワケで、食べている姿はよく見られる。ブ…

SEA&SEAの想い出(2)

SEA&SEAのヒット商品は、意外かもしれないがモーターマリンだ。81年にポケットマリン110 SE、83年にモーターマリン35 SEを開発している。ニコノスと同じくカメラ自体防水だが、レンズ交換できないため、本格派は手にしない。その代わり、気軽さを好む海外の…

SEA&SEAの想い出(1)

水中撮影機材メーカーの「SEA&SEA」が、昨年「フィッシュアイ」に吸収合併され、50年の歴史に幕を閉じた。とはいえ、水中撮影機材総合商社「フィッシュアイ」は、これまで培ってきた「SEA&SEA」の技術を継承し、ブランド名は残すという。 「SEA&SEA」の創…

ロクセンヤッコ 幼魚はどこ?

キンチャクダイ科サザナミヤッコ属のロクセンヤッコは、南西諸島以南の西部太平洋に分布している。全長は約45cmになる。同属は他にサザナミヤッコ、タテジマキンチャクダイ、アデヤッコなどが日本に分布し、すべてが大型で、特に本種が最も大きい。警戒心が…

第36回東京国際映画祭

10月23日より第36回東京国際映画祭が開催されている。世界中から優れた映画が集まるアジア最大級の映画祭だ。会場は日比谷、丸の内、有楽町、銀座などの各映画館。HPで調べたが、とにかく出品作が多く、上映作品と日時の兼ね合いもあり迷ってしまった。 東京…

バラフエダイの幼魚について

フエダイ科のバラフエダイは相模湾以南の太平洋、インド洋に分布し、全長約80cmになる。主な生息地はサンゴ礁域で、九州以北のものは幼魚と思われる。成魚も幼魚も肉食性で、魚類や甲殻類を食べる。幼魚期にスズメダイ類への擬態をすることが知られている。 …

野生生物写真コンテスト2023

10/20配信されたナショジオのメールマガジンで、ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー2023の受賞作が発表された。このコンテストは、ロンドン自然史博物館主催で、写真を通して保護が必要な野生生物の姿や、開発が自然にもたらす影響に目を向…

熱海気まぐれ日帰り旅

海が見たくなって熱海に行った。熱海にしたのは、何といっても交通の便の良さ。昔、東伊豆でダイビングするとき何度も熱海を通ったが、留まったことがない。今回、駅から海岸まで散策したが、高低差が激しく、特に帰りが大変だった。熱海は、駅前の土産店街…

潜って見られるイカ

食卓に上るイカの多く(スルメイカ、ヤリイカなど)は、沖合や深海に生息するため、ダイビングではなかなか出会えない。そこで、比較的よく見られるイカを紹介しよう。 温帯域の砂地や転石帯ではボウズコウイカが見られる。コウイカの仲間で、体に甲羅(骨)…

海の中のアート 

ようやく秋らしくなった。あれほど「暑さ」を嫌っていたのに、ひんやりしてくると寂しさを感じるのはなぜなのだろう。 「芸術の秋」ということで、海の中で見られる、芸術っぽいものを探してみた。 ムチカラマツの先端にウミシダが付着し、まるでかざぐるま…

懐かしい想い出がテレビで

先日テレビを見て、昔の想い出が二つ蘇った。まずは10/6「チコちゃんに叱られる」。超ド級の「ド」は何?の問いに、解説で登場した白石光氏。実は1980年代中ごろ、一緒に働いたことがあるのだ。 超ド級の「ド」の意味を解説する白石氏(チコちゃんに叱られる…