大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

#写真

魚が目を守る賢い方法 

動物にとって目は大切な感覚器官。哺乳類のほとんどは手があるため、危険を察知すれば目を覆うことができる。ところが魚は、目はむき出し、いざというときの手もない。そんな理由からだろう。魚の多くは模様で目を隠すという方法を選んだ。最も多いのは目に…

ロクセンスズメダイの生態 

スズメダイ科のロクセンスズメダイは全長約15cmで、伊豆半島以南の西部太平洋、インド洋、紅海に分布している。雑食性で、プランクトンや藻類を食べる。オヤビッチャに似ているが、背中が黄色くないうえ、尾ビレの上下に黒帯があるので区別できる。生息場所…

愛でタイ

古来、日本人に最も親しまれている魚は、マダイだろう。お祝いやお祭りには必ず尾頭付きが飾られる。「めでたい」という語呂合わせだけではなく、体型や色合い、味もよいことが人気の理由で、魚の王様と形容されることも多い。マダイはタイ科マダイ属で、同…

ネオンテンジクダイについて

テンジクダイ科のネオンテンジクダイは、奄美大島以南の西部太平洋に分布し、主に穏やかな内湾に生息している。全長約4cmで体は透明感があり、吻から尾柄部にかけて黒線がある。そして尾柄部の赤い斑紋が最大の特徴。 ネオンテンジクダイ(奄美 `06年) 本種…

東京スカイツリー10周年

東京スカイツリーが開業して、今日でちょうど10年になる。スカイツリーから1.5キロの距離に住んでいたので、ことあるごとに写真で記録してきた。当初は電波塔ということもあり、体に影響がないか心配していたが、いざ完成するとすっかり忘れていたのだった。…

遠い海の近似種

日本の温帯域に生息する魚を、遠く離れた海外で出会うとなぜかうれしくなる。また、酷似しているが別種という魚にも出会う。きっとルーツは同じで、どのような経緯で別々になったのか興味が尽きない。今回はそのような魚を集めてみた。 オーストラリアのロー…

沖縄本土復帰50年

2022年5月15日、沖縄が復帰してちょうど50年になる。ということで、復帰した年のころに思いを馳せてみたい。ダイバーにとって沖縄の海は憧れなので、日本に返還される3年前(1969年)に一度行っている。 5月13日発売された沖縄復帰50周年記念切手 東京商船大…

クロスズメダイ 未知の生態

スズメダイ科のクロスズメダイは、奄美大島以南の西部太平洋、インド洋に分布する。全長約17cmになり、和名のとおり体色は黒い。正確にいうと、青味ががかった黒だ。やや内湾性で比較的浅いところに生息し、ウミキノコ類のソフトコーラルの近くにいることが…

キヘリモンガラについて

モンガラカワハギ科のキヘリモンガラは全長約60cmに達する。相模湾以南の太平洋、インド洋に分布している。成魚は主にサンゴ礁域に生息し、温帯域で見られるのは幼魚がほとんど。また、60cmの大型個体はなかなか見られない。通常出会うのは40cm前後。 キヘリ…

活動的で繊細なヒレオビウツボ

ウツボ科のヒレオビウツボは全長約50cmになり、高知県以南の太平洋、インド洋に分布している。新種記載されたのは1903年だが、日本では1990年代になって生息が確認されて和名が付いた。体色は紫がかった薄茶色で、体側には暗色の斑紋が入り、目の近くに白く…

アカヒメジの不思議

ヒメジ科は日本に25種分布している。同科の最大の特徴は、下アゴに2本のヒゲがあること。このヒゲを手のように使い、海底に潜むエサを探すことができる。ところが、アカヒメジだけはヒゲを使うところは見られない。アカヒメジの分布は房総半島以南の太平洋、…

好奇心旺盛  ニジハタ

ハタ科のニジハタは全長約25cmの小型種。相模湾以南の太平洋に分布しているが、成魚が普通に見られるのは奄美諸島以南で、主な生息場所はサンゴ礁。体色は赤で、後部は焦げ茶色をしている。尾ビレに白い線が2本あることが最大の特徴。この白線が「二」に見え…

謎多きウミテング

奇妙な姿をした魚は結構多い。ウミテング科のウミテングもその一つ。大きさは約8cmで、相模湾以南の太平洋、インド洋に分布し、主な生息場所は砂底。移動するときは胸ビレを広げ、細長い腹ビレを使って海底を這うように進む。最初に出会ったのは座間味島だっ…

改めてミノアンコウ

3月に開催した「海で逢いたい」東京展で、空いたスペースに過去に展示したパネルを飾った、ということは述べた。その中にミノアンコウもあり、かなり反響があったので、改めて説明をしたい。 ミノアンコウ。「海で逢いたい」に飾ったものと同じ写真(83年8月…

水納島の想い出(魚類編)

U夫妻が営むダイビングサービス「クロワッサンアイランド」は、かなり自由に潜らせてくれた。2回目に訪れたとき、好きな時間にボートを出すといってくれたので、日没直前にお願いした。今でこそサンセットダイブというジャンルがあるが、当時は夕飯の時間と…

水納島の想い出(人物編)

沖縄・本部半島の沖にある小さな島が水納島。その形から、クロワッサンアイランドと呼ばれている。この島でダイビングサービスを営んでいるU夫妻は、共に沖縄の大学のダイビングクラブ出身。何度か潜らせていただいたが、今年の年賀状に通常営業は昨シーズン…

ミカドチョウとトライアンギュラー

チョウチョウウオ科のミカドチョウチョウウオは、全長約15cmになり、駿河湾以南の西・中部太平洋に分布する。本州~九州での記録はほとんど幼魚で、成魚が見られるのは奄美大島以南。サンゴのポリプを専門に食べるため、サンゴ礁に依存している。 ミカドチョ…

マリンダイビングフェア2022

マリンダイビング(MD)フェアに行った。今回で第30回目だが、その節目は諸事情のため、主催が(株)マリンクリエイティブに替わった。事前登録が必要ということで、4/2日午前10時で登録していた。10時に会場入口の3階へ行くと、なぜか2階へ案内された。長…

ウニは絶好の隠れ家

ウニ類は、細長いトゲがあるために外敵から身を守れる。その利点を活用しようとする賢い魚たちもいる。そんな魚を取り上げてみよう。 ウニ類の中でもガンガゼは、トゲがより長いために魚が隠れられるスペースが広い。藻場に出ていたいくつかのガンガゼに、テ…

魚群を狩るジンベエザメ

魚類最大のジンベエザメは、プランクトンを食べるイメージが強い。ところが、イワシ類が密集してボール状になったところに突っ込んで狩りをすることがわかった。昨日配信された、ナショナルジオグラフィックのメールマガジンに映像が掲載されているのだ。 狩…

海で逢いたい東京展終了

3月4日から大崎のO美術館で開催していた「海で逢いたい」Vol.25東京展が、9日無事終了した。 写真展「海で逢いたい」会場 今回はコロナ禍の開催ということで、いろいろ大変だった。出品数が少なかったために特別企画展という名目で、写真集で使用した写真を…

ピースボートがウクライナ支援

国際交流を目的に1983年設立されたNGOのピースボート。地球一周の船旅を格安で実施しているので、ご存知の方も多いはず。これまで10回くらいゲスト(ピースボートでは水先案内人という)として乗船した。先日ピースボート(PB)からウクライナ支援キャンペー…

「海で逢いたい」東京展準備完了

水中写真展「海で逢いたい」Vol.25は、3月4日午後1時開催のため、朝から有志約20名が会場に集まり、準備を始めた。2年ぶりの開催なので、みんな張り切っていた。 準備中の会場 今回の出品数は、神戸展より18点多い45点。東京展のみ参加という方もいたためだ…

ウクライナ国旗色で抗議

日本時間の3月2日午前、米バイデン大統領が連邦議会の上下両院合同会議で、一般教書演説を行った。冒頭はウクライナ情勢で、ロシアを激しく非難した。出席者の服装に青や黄色が目立ったが、ウクライナ国旗の色。軍事侵攻したロシアへの抗議とウクライナ国民…

海で逢いたい神戸展

2/26に神戸展を見に行った。今回は出品数が少ないため、特別企画展として、ぼくの写真集より20点選んで展示している。 神戸展会場入口 今回は、コロナの感染者数が高止まりをしているなかでの開催のため、来場者数がどのくらいなのかまったくわからない。予…

14年前のNHKスペシャル

2/23は祝日のためNHKの放送は変則的。9時からはニュースではなく、NHKスペシャルだった。しかも2008年に放送しましたとのテロップが流れた。14年前の番組を見せるのか、とそのとき思ったが、タイトルの「映像詩」が気になって見ることに。 14年前の番組タイ…

写真展準備完了

昨年は中止を余儀なくされた写真展「海で逢いたい 」。今年はなんとか開けそうだ。開催か中止かの目安の一つが会場。緊急事態宣言などの理由で休館になれば中止せざるを得ない。ところが、感染対策をしつつ社会経済活動を回すという国の方針のため、公共施設…

ミヤコテングハギについて

ニザダイ科のミヤコテングハギは、相模湾以南の太平洋、インド洋、紅海に分布する。日本では奄美以南でよく見られる。全長は60cmに達するとされるが、出会うのは40~50cmが多い。以前は「ミヤコテング」という名で図鑑に載っていたが、その後「ミヤコテング…

2大洋味わえるタイ(太平洋編)

タイの東側は太平洋で、ダイビングで知られるいるのはサムイ島とタオ島だ。ただしサムイ島の周辺は砂地のため、滞在したとしても潜るのはタオ島付近になる。この二つの島がある海域は大きな湾(タイランド湾あるいはシャム湾と呼ばれる)で、やや閉鎖された…

2大洋味わえるタイ(インド洋編)

マレー半島の中央から北がタイで、インド洋と太平洋に挟まれている。二つの大洋に面している国は他にインドネシアやオーストラリアがあるが、手軽に潜れる点ではタイに軍配が上がる。そこで、タイのインド洋側と太平洋側の魚類相を比べてみたい。まずはプー…