大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2025-01-01から1年間の記事一覧

この1年 海関連イベント

2025年も海関連のイベントがいくつかあり、参加することができた。1月には、座間味島のダイビングサービス「ダイブセンター・ノーイ」の30周年記念パーティーが、日比谷松本楼で開催された。実は、ノーイを利用したことがない。だが、オーナーとは昔からの知…

2026年海のカレンダー 

2026年の海のカレンダーをいくつかいただいたので、紹介したい。毎年開催している写真展「海で逢いたい」のメンバー有志が制作しているのが〝ときめきの海〟と〝煌めきの海〟。今回いただいたのは後者のカレンダー。 〝煌めきの海〟カレンダーの表紙 表紙を…

誰もが興奮する魚群

ダイビング中に自分より大きな生きものに出会うと、否応なしに興奮する。大きな生きものに対して、威厳を感じるからだろう。そのほかに興奮するのは魚群だ。特に大群が俊敏に動いて形を変える様は、誰でも興奮するに違いない。というワケで、魚群を取り上げ…

超希少種 レモンチョウチョウウオ

チョウチョウウオ科のレモンチョウチョウウオは全長約20cmになり、沖縄以南の西部太平洋に分布している。生息数はとても少なく、出会える機会はそう多くない。新種記載は1855年で、日本初記録はその115年後の1970年。故益田一氏が沖縄で採集した、との記録が…

イルミイベント「ヨルノヨ2025」

今年も横浜でイルミネーションのイベント「ヨルノヨ2025」が開催されている。昨年も見に行ったが、見落とした部分もたくさんあったので、12/18に行ってみた。 「ヨルノヨ2025」の案内ボード 大さん橋のウッドデッキでのクジランドは、ザトウクジラがプロジェ…

テンツキチョウチョウウオについて

チョウチョウウオ科のテンツキチョウチョウウオは全長約18cmになり、小笠原諸島以南の西部太平洋熱帯域に分布している。白地に淡いオレンジ色の横帯が5本入り、背ビレに目玉模様がある。また、他のチョウチョウウオ類と異なり、独特な体型をしていることも特…

元祖ピグミーに和名!

昨日のマリンダイビングWEBのメールマガジンで、元祖ピグミーシーホース(通称バージバンティ・ピグミーシーホース)にコダマタツの和名が提唱されたとあった。うかつにも知らなかったので、日本魚類学会の遠藤広光氏(高知大学理学部海洋生物学研究室)に問…

クラゲと〝クラゲライダー〟 

海の中を漂うクラゲは、見ていて飽きない。そんなクラゲに魚類や甲殻類が付いていることがある。ほとんどの場合幼魚や幼体だが、これらを〝クラゲライダー〟という。外敵から身を守れることが一番の利点だ。 クラゲに付くハナビラウオ幼魚(タイ・タオ島) …

希少種アゴハタの分布

ハタ科のアゴハタは全長約35cmになり、相模湾~フィリピン、オセアニア、インドネシア、パプアニューギニア、西部インド洋(マダカスカル周辺)に分布している。生息数が少ないため、分布が飛び飛びになっているのだ。薄茶色の体に細かな白点が全身に入り、…

西伊豆・雲見の海

11/30(日)NHK「さわやか自然百景」は、〝伊豆半島 雲見の海〟だった。雲見へは60年代終りごろから約10年の間に4~5回行っており、特に海岸から沖に見える三角形の〝牛着岩〟は雲見の象徴で、とても懐かしい想いで番組を見た。 中央の岩が雲見の象徴ともい…

毒トゲを持つ魚

多種多様な魚類の中で、有毒のトゲを持つものもいる。エイ類、カサゴ・オコゼ類がその代表といえよう。そこで、ダイビングでよく見られる、毒トゲを持つ魚を取り上げてみよう。 アカエイは温帯域に生息しており、尾のつけ根から少し離れたところに大きなトゲ…

ツバメウオ類それぞれの特徴

マンジュウダイ科ツバメウオ属は日本に4種分布している。よく似ているので、海外産の1種を加えてそれぞれの特徴を見てみよう。 まずはツバメウオ。全長約60cmになり、北海道以南の西部太平洋、インド洋に分布している。九州以北でツバメウオ類の成魚が見られ…

イチョウが見ごろ

イチョウが色づき、見ごろになった。近所でもイチョウを目にする機会が多く、この季節の楽しみになっている。〝本日は晴天なり〟ということで、11/21にカメラを持って横網町公園と国技館へ行ってみた。 横網町公園=東京都慰霊堂のイチョウ 公園内にイチョウ…

テングハギモドキの生態

ニザダイ科テングハギ属のテングハギモドキは全長約70cmに達するようだが、通常出会うのは45cmくらいがほとんど。高知県以南の太平洋、インド洋に分布している。群れで行動していることが多い。 テングハギモドキの群れ(座間味) 以前、奄美でテングハギ属…

オオフエヤッコダイの真実

チョウチョウウオ科のオオフエヤッコダイは全長約22cmになり、沖縄・伊江島以南の西部太平洋、インド洋に分布している。近縁のフエヤッコダイとそっくりだが、体はやや大きく、口もより長い。また、頬の辺りに褐色の細かい点がたくさん入っているのも特徴と…

ハリセンボン科について

ハリセンボン科の特徴は、多くのトゲが体を覆っていること。同科は日本に7種分布している。その中でダイビングで出会える5種を紹介しよう。 代表的なのはやはりハリセンボン。全長約35cmになり、北海道以南、全世界の熱帯海域に分布している。水や空気を飲み…

懐かしのフィールド図鑑

先週開催された「あでやっこ水中写真展」の会場は〝こうべまちづくり会館〟の地下で、1階は古本を売っている店だった。どんなものがあるのか見たら、なんと「フィールド図鑑 造礁サンゴ」があった(値段は600円)。1988年12月に東海大学出版会から刊行され、…

第29回 あでやっこ水中写真展

10月30日(木)~11月4日(火)は標記写真展。毎回見るようにしているので、1日に神戸へ行った。今回の案内状はインドカエルウオ幼魚とキイロサンゴハゼ幼魚の写真。前者は成長に伴い、茶色~黒褐色になる。それをかんがみると後者のサイズがとてつもなく小…

ワヌケヤッコの真実

キンチャクダイ科サザナミヤッコ属のワヌケヤッコは全長約40cmになり、フィリピン以南の西部太平洋、東部インド洋に分布している。以前は日本にも分布しているとされていたが、誤りであることが判明した。体側にカーブする青い縞模様と目の後方に輪のような…

第38回東京国際映画祭

10/27(月)より第38回東京国際映画祭が始まった。会場は日比谷、丸の内、有楽町、銀座と分かれているが、比較的多くの映画館がまとまっているのが日比谷だ。というワケで、どんな映画が上映されるのか、28日に日比谷ミッドタウンへ行ってみた。 第38回東京…

クマノミ近縁種について(2)

(バリアリーフ・アネモネフィッシュ編) 〝ツーバンド・アネモネフィッシュ〟グループの中で、クマノミ、オレンジフィン・アネモネフィッシュに次ぐ広い分布なのがバリアリーフ・アネモネフィッシュだ。グレートバリアリーフからニューカレドニアにかけて分…

クマノミ近縁種について(1)

(オレンジフィン・アネモネフィッシュ編) クマノミの仲間は世界に26種。その中で〝ツーバンド・アネモネフィッシュ〟といわれるグループの1種、オレンジフィン・アネモネフィッシュを取り上げる。特徴は体が黒か茶で、淡い水色の2本の横帯が入り、各ヒレが…

写真集『CORAL GARDENS』より

本棚にあったレ二・リーフェンシュタールの水中写真集『CORAL GARDENS』を久々に観た。レ二・リーフェンシュタールは、1902年ベルリン生まれの女性アーティスト。20代で女優になり、30歳で映画監督としてデビュー。ヒトラーの時代、ナチ党大会を記録した『意…

NHKラーニングでウチのどうぶつえん

気づく、見つけるは、楽しい。 NHKの多彩な番組から「まなび」をコンセプトにセレクトした番組を、テレビ放送ならびにWEB配信することになった。『イモヅル式に学ぼう!NHKラーニング』という番組で、今年1月にEテレで再放送された「ウチのどうぶつえん~世…

クダゴンベの想い出

ゴンべ科のクダゴンベは全長約12cmになり、房総半島以南の太平洋、インド洋、紅海に分布している。クダゴンベを初めて知ったのは1976年ごろの観賞魚雑誌。当時、海外から珍しい魚が観賞魚店に入荷すると雑誌に紹介されていた。クダゴンベは日本に分布してい…

マダラタルミについて

フエダイ科のマダラタルミは全長約50cmになり、奄美大島以南の太平洋、インド洋に分布している。成魚は黒ずんだ灰色で、際立った模様はない。しかし、個体によって体側のところどころにシミのような濃い部分がある。もしかしたらこれが和名の由来だろうか。…

向島百花園

ようやく秋らしくなったので、散策に出かけた。足が向いたのは、やはりなじみ深い向島。母校の周辺を歩きながら、商店街がずいぶん寂しくなったのを感じつつ、これが時代の流れなんだと納得したのだった。そして、向島百花園へ。 東京都立 向島百花園入口 向…

奄美のヤイトヤッコ 謎の生態(性転換編)

ヤイトヤッコとトサヤッコのハレムがある奄美の「三角岩」。観察するたびに勢力争いやハレムの数の増減などがあり、新たな発見もある。2004年11月にヤイトヤッコのオスとメスの中間の個体が出現した。キンチャクダイ科は条件が揃えばメスからオスに性転換す…

奄美のヤイトヤッコ 謎の生態(雑種編)

奄美大島南部に「三角岩」というポイントがある。潮流が速くなったり荒れたりすることも多いため、必ず潜れるわけではないが、魅力的な魚類がたくさん見られる。中でも惹かれたのはキンチャクダイ科のヤイトヤッコとトサヤッコだ。断崖になった水深13m付近が…

ニコンの新しいカメラ ZR

先日、ニコンのメールマガジンで新製品発表があった。NIKON ZRだ。注目は、ニコンとRED(アメリカの業務用デジタルシネマカメラメーカー)の技術を融合したシネマ向けの製品とのこと。技術提携を行うなど考えられないと思っていたら、昨年4月にRED社を子会社…