魚の体色は、種によってバリエーション豊富なものもいる。よく見られるのは全身が黄色いタイプで、黄化個体といわれる。そこで黄化個体の5種を通常色と一緒に取り上げてみる。
最もよく見られるのがヘラヤガラだ。どちらかというと、黄化個体のほうが多い気がする。
ヘラヤガラ(八丈島)
ギンガハゼも黄化個体がいる。通常の体色は薄茶色で、縞模様がある。以前は黄化個体をコガネハゼと呼び、別種としていた。ペアでいることもあり、黄色同士、茶色同士、黄色と茶色など、組み合わせは3通り見られる。
ギンガハゼ(西表島)
マルクチヒメジも黄化個体のほうがよく見られる。通常色は紫だが、濃さは個体によって若干異なる。
マルクチヒメジ(コモド諸島)
ワカヨウジの通常の体色は焦げ茶で、赤みが強い茶色の場合もある。黄化個体はとても少ない。
ワカヨウジ(柏島)
コガネアジはその名が示すように、黄化個体のほうがはるかに多い。通常色は銀色で、黄色い細かな斑点が体側に入っている。体色は自由に変えられるようで、黄色と銀色の中間の個体もわりあいよく見られる。
コガネアジ(コモド諸島)