大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

奄美・気になる魚たち(最終回)

日本で稀種とされる魚が奄美では普通に見られる。前も取り上げたネオンテンジクダイやニセクラカオスズメダイ、クロリボンスズメダイヤスジチョウチョウウオなど熱帯性の魚もそうなので、実に不思議だ。
 
日本ではごく稀なヤスジチョウチョウウオ
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これらの生息場所は内湾。日本でヤスジチョウチョウウオはまず見られないが、奄美の内湾の枝状サンゴ付近には多く生息している。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ハマクマノミミドリイシ('14年8月)
イメージ 2奄美・気になる魚たち(3)でハマクマノミを取り上げたが、以前の写真と比べたら驚くことがあった。左側にあるサンゴ(ミドリイシの仲間)がずいぶん大きくなっていることが判明したのだ。
 
 
 
 
 
 
 
7年前のハマクマノミミドリイシ('07年9月)
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7年前はこんなに小さかった。この場所では機会あるごとにほぼ同じアングルで撮影している。何気ない被写体でも、同じアングルで記録し続けることによって、その意味や価値が生じる。
 
 
 
 
 
 
 
 
砂地に置かれているアンカー('97年12月)
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記録し続けて時の流れがわかるといえば、海底にオブジェのように置かれている大きなアンカーもそうだ。以前スライドショー「海の中の記憶」に入れたもの。
 
 
 
 
 
 
 
 
サンゴのお陰で魚も集まるようになった('07年10月)
イメージ 510年後に撮影したものがこれ。サンゴが付着して大きく生長していた。
1枚だけでは単なるスナップ写真だが、もう1枚組み合わせることで時間の経過が表現できるうえ、記録としても大きな意味が出てくる。
 
 
 
 
 
 
マリンステイション奄美
イメージ 6奄美では昔から「マリンステイション奄美」にお世話になっていた。
10月から改装工事が行われるため、この光景も見納めになる。ホテルの名称も変わるようなので、寂しく思うのはぼくだけではないだろう。