大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

雌雄差が少ない魚の見分け方

以前、クマノミのオスとメスの相違点を書いたら、初めて知ったという人が意外に多かった。ダイビング経験豊富でも知らない人がいたので、関心があるなしで違ってくるのだろう。 
 
ヨメゴチのメス。左白枠内がオス
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そこで今度はオス、メスの違いがほとんど知られていない魚を取り上げてみよう。これを知ればプチ自慢できるかも。
ヨメゴチは長い尾ビレが特徴だが、オスのほうがより長い。しかし並ばないとわかりづらい。そこでもう一つの相違点。それは第一背ビレの棘だ。メスは長くないが、オスは2本だけ糸状に伸びる。 
 
 
 
 
テングカワハギのペア。上がオス
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ペアで行動することが多いテングカワハギ。区別がつかないほど似ているが、ある部分で見分けることができる。腹部の出っ張ったところ(腹部膜状部というらしい)で、黒だけなのがメス。黒地に白点とオレンジ色の斑紋が入っているのがオスだ。
 
 
 
 
 
 
ノコギリハギのペア。下がオス
イメージ 3ノコギリハギのオスの尾柄部にはトゲがあるが、メスにはない。また、オスの尾ビレには青いラインが入っている。これもメスには入っていない。この青のラインは、求愛のときに輝きを増す。
 
 
 
 
 
 
 
ヤシャハゼのペア。左がオス
イメージ 4ヤシャハゼの腹ビレは淡い黄色の半透明で、そこが見分けるポイント。メスは全体が同じ色だが、オスの腹ビレは先端が茶色になっている。しかし両方がいっぺんに腹ビレを開くことは少ないのでわかりづらい。