大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

青いスズメダイ類について

青魚といえばアジ、イワシ、サンマ、サバなどのこと。しかし厳密にいえば青くはない。青い魚は何といってもソラスズメダイやルリスズメダイだ。


ソラスズメダイ(座間味)                                           

イメージ 1

そこで青いスズメダイ類を取り上げる。ソラスズメダイは全長8cmで、千葉県以南の西部太平洋に分布。岩礁域やサンゴ礁に生息する。











イメージ 2

ルリスズメダイは全長7cmで、和歌山県以南の西部太平洋、インド洋に分布。波打ち際などの浅瀬に生息する。写真はオスで、メスは体は青いが尾ビレは透明。昔はオスとメスは別種と思われていて、ルリスズメダイはオスのこと。メスの和名はコバルトスズメだった。








シリキルリスズメダイ(座間味)
イメージ 3

シリキルリスズメダイは全長7cmで、奄美大島以南の西部太平洋に分布、サンゴ礁の内湾に生息する。今年3月出版の『日本魚類館』(小学館)のスズメダイ類の解説のところで、体色に関する気になる記述があった。「ソラスズメダイやルリスズメダイなどの体色は、色素によるものではなく細胞内の反射板によって青い光のみが反射され青色に見える」とのこと。






セナキルリスズメダイ(奄美
イメージ 4

詳しいことはわからないが、シリキルリスズメダイなど撮影すると、青がのっぺりすることもあって色が不安定なことが多いので、そのせいなのかもしれない。

セナキルリスズメダイは全長8cmで、静岡県以南の西部太平洋に分布。セナキルリスズメダイはわりあい青が濃くきれいに写る。







イメージ 5

クジャクスズメダイは全長8cmで、座間味島以南の西部太平洋、インド洋に分布。サンゴや岩などのそばに生息する。これまでの4種と比べると青は薄い。

まだ日本に生息が確認されていない87年に座間味で撮影し、益田一氏に伝えたところ、5年後に井田、瀬能、益田氏らによって日本初記録種になった。