大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

変身!? 驚きの婚姻色 (1)

主にオスがメスの気を引くために体色を変化させるのが婚姻色。なぜか婚姻色にならない種もいるが、ここでは別種と見間違うほど変わる婚姻色の魚を取り上げる。 
 
婚姻色のクロソラスズメダイ。白枠内は通常色(慶良間)
イメージ 1クロソラスズメダイを撮影していたら、こんな色になった。メスを誘うための婚姻色だ。しばらくすると徐々に通常の体色に…。
メスを誘う以外にも警告や威嚇のときもこのような色合いになるらしい。
 
 
 
 
 
 
 
 
婚姻色のヘビギンポ。白枠内は通常色(伊豆大島
イメージ 2ヘビギンポの婚姻色は真っ黒になり、体の後ろのほうに白帯が2本入る。通常の体色と比べると、驚くほどの変化だ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カシワハナダイの産卵直前の婚姻色(奄美
イメージ 3カシワハナダイの婚姻色は2パターンある。白枠内右が通常色で、左が昼間普通に見られる婚姻色。夕方の産卵のときだけ別の婚姻色になる。頭から尾に走る淡い水色の帯は、薄暗くなってもよく目立つ。
 
 
 
 
 
 
 
 
婚姻色で求愛するオグロブダイ。白枠内が通常色(慶良間)
イメージ 4オグロブダイのメスだけ尾ビレの付け根に黒い斑紋があるのでこの名がある。オスは季節に関係なく婚姻色になる。この写真は12月撮影で、この直後に産卵した。 
ブダイ類はほとんど婚姻色にならないので、これほど変わる本種はとても珍しい。