スミレヤッコ(奄美)
スミレヤッコは断崖の壁やオーバーハングのような所に生息している。壁伝いに移動するのだが、気配を感じるとすぐに隠れてしまう。あるとき何を思ったのか、暗い所から出てきてレンズを覗き込んだ。
ニシキオオメワラスボ(奄美)
ニシキオオメワラスボは、ガレ場や転石帯の砂地に生息している。ホバリングしながら進んだり静止したりを繰り返す。接近すると一定の距離を維持しながら逃げるが、危険を察知すると海底の穴に一瞬で姿を消す。このときはなぜか姿を消さなかった。
アゴアマダイの仲間、いわゆるジョーフィッシュは研究が遅れていて、和名が付いていないものも多い。この個体はカエルアマダイか、和名がないバリアブルジョーフィッシュに似ているが、確証がないのでアゴアマダイの仲間とする。通常は巣穴から顔を出す程度なのだが、このときは穴から飛び出した。
求愛するホタテツノハゼ(奄美)
ホタテツノハゼは接近すると巣穴に逃げ込むのが常だが、このときは2尾が何かに夢中だった。体色を変化させていたので、求愛だったのだろう。
幸運にも撮影できた臆病な魚8種を取り上げた。レンズの前でポーズを取ってくれたのは、水中撮影するとき魚や環境に優しく接するよう心掛けているので、海からの「恩返し」なのかもしれない。