大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2019-01-01から1年間の記事一覧

高砂淳二写真展

6月4日~24日、新宿ニコンTHE GALLERYに於いて、高砂淳二写真展「PLANET of WATER」が開催されている。 写真展「PLANET of WATER」 写真展と同時に、同名の写真集がナショナルジオグラフィックから出版されている。 22日(土)、友人と写真展を見に行った。…

頑張るお父さん

今日は父の日ということで、急遽頑張るお父さん特集。魚類では卵の世話などはオスの役目。そういう意味では、父の日にピッタリ! アカハラヤッコの求愛 これはアカハラヤッコで、オスは輝くような婚姻色になってメスに求愛しているところ。このまま上昇して…

殿様だ~い!

チョウチョウウオ科は日本に50種以上分布している。ほとんどはトゲチョウチョウウオなどのように「チョウチョウウオ」と付く。しかし、付かないものもいる。 トノサマダイのペア(コモド諸島) ユウゼンのように由来がわかるものもいるが、なぜそのような和…

賢いニセモチノウオ

ベラ科ニセモチノウオ属の1種にニセモチノウオがいる。主にサンゴ礁域に生息し、岩陰のサンゴのところで見ることが多い。 ニセモチノウオ(奄美) 全長約10cmになるようだが、沖縄や奄美で見かけるのはだいたい5~6cm。体側の縞模様がきれいで、目に特徴があ…

奄美海洋展示館

奄美市の大浜海浜公園の中に水族館がある。奄美海洋展示館だ。 奄美海洋展示館 開館は20年くらい前だったと思う。当初は名瀬市(現奄美市)の施設として市が運営していたが、途中から市と民間企業が共同で行う第三セクターになった。 カメの餌やりは人気が高…

韓国教育放送奄美ロケ(最終回)

当初のロケ期間は26日までだったが、サークルのつくり始めがやや遅かったため、2 日間延ばした。 マネン崎から見る嘉鉄の海 自然相手なので、2~3日ずれることがあると事前にスタッフへ伝えていたため、予想はしていたようですんなり決まった。 完成したミス…

韓国教育放送奄美ロケ(3)

梅雨明けしたのでは、と思えるような好天が数日間続いた。やや風が強いときもあったが、概ね穏やかだった。 係留しているボートから見る嘉鉄の海 ロケは順調に進んでいるものの、サークルづくりの進行が予想より2~3日遅い。 つくり始めて3~4日目のサークル…

FU-KUパーティー第二弾

5月31日(金)、2回目のオープニングパーティーを開催した。平日にもかかわらず、たくさんの方に足を運んでいただいた。 店内の様子 コモド諸島ダイブクルーズのPRも兼ねて、展示作品の撮影エピソードを交えながらスライドショーも行った。 ウロコマツカサの…

韓国教育放送奄美ロケ(2)

今回の宿は韓国撮影チームと別々。当初はNHKのロケでよく使う「お宿 ねぷす」を予定していたのだが、予約が遅かったために1室しか取れず、韓国撮影チームは古仁屋のホテルになった。 奄美群島の黒糖焼酎 お楽しみは、恒例の黒糖焼酎飲み放題。約2時間で800円…

韓国教育放送奄美ロケ(1)

28日に奄美から帰ってきた。当初の予定より2日遅くなった。いろいろあって、現地では更新できなかったので、まとめてアップすることにする。 梅雨入りしたばかりの奄美に着いたのは5月16日午後。予報どおり小雨だった。 まさしく梅雨の奄美大島 羽田空港で合…

梅雨入りした奄美へ

きのう奄美地方が梅雨入りした。沖縄はまだで、奄美が先とは珍しいと思ったら、最近ではそうでもないらしい。この時季奄美で見られるのがアマミホシゾラぐがつくるミステリーサークルだ。 奄美南部の大島海峡(18年11月) 2011年にフグがつくっているのを発…

FU-KU写真展パーティー

現在、溝の口の「菜酒家 FU-KU」に於いて、写真展「コモド諸島 魅惑の魚たち」を開催している。そのオープニングパーティーが、5月11日(土)に行われた。 FU-KU店内の様子 オープニングパーティーは第1週の土曜日が決まりなのだが、今月は連休だったために…

8K番組を観る

連休明けにNHKへ行った。8K番組を観るためだ。昨年5月に奄美でロケした『奄美の海~奇跡のサンゴ礁~』が完成し、3月末に放送されたのだが、8Kでは観られないため、ディレクターが試写室を手配してくれた。 NHKの試写室。画面が大きい 入ってまず画面の大き…

意外に行動派・アカテンモチノウオ

ベラ科モチノウオ属のアカテンモチノウオは、伊豆半島以南の中・西部太平洋、インド洋に分布している。伊豆半島など本州で見られるのは幼魚と思われる。 アカテンモチノウオ(座間味) 全長40cmに達するが、通常見られるのは30cm前後。サンゴ礁域の転石帯に…

アカネハゼについて

ハゼ科クロイトハゼ属のアカネハゼは、沖縄・瀬底島とフィリピン・パラワン島から得られた標本を基に、1994年4月外国の学者によって新種記載された。しかし、この時点では標準和名はなかった。アカネハゼについては、同年9月に発行された『伊豆海洋公園通信…

平成元年を振り返る

平成も今日で終り。平成のスタートは1989年1月8日だった。30年前の1月はどんな撮影機材でどのような写真を撮っていたのか、自分でも気になったので調べてみた。 クラゲと使用カメラ ログブック(ダイビングの記録帳)を見ると、1月15日(日)西伊豆・大瀬崎…

ゴマモンガラの不思議な目

モンガラカワハギ科のゴマモンガラは、全長50cmにもなる大型種。主にサンゴ礁域に生息し、卵を守っているときは攻撃的になるので恐れられている。 白目をしたゴマモンガラ それはともかく、ゴマモンガラの写真を見ると目が白くなっていることが多い。白は不…

歌舞伎役者顔の魚

歌舞伎役者には「隈取り」という化粧法がある。役柄の性格や表情を強調するため、絵の具で顔を彩ること。 「怒り」を表す(?)シチセンベラ 魚にもそのような化粧法?をしたのでは、というものがかなりいるので集めてみた。 アオスジテンジクダイ 目から口に伸…

サンゴ VS イソギンチャク

海底に住む底生生物は、定着場所を巡って常に競争している。特に褐虫藻と共生しているサンゴやイソギンチャクは、太陽光が必要である。他の生物に光を遮られると、死を宣告されたも同然。 ミドリイシの仲間とセンジュイソギンチャク それを防ぐため、サンゴ…

「令和」最初の写真展

あと2週間で年号が改まる。狙ったわけではないのだが、令和元年5月1日より6月末の2ヶ月間写真展を開くことになった。 菜酒家FU-KU入口 会場は溝の口の「菜酒家FU-KU」で、沖縄料理の居酒屋さん。オーナーご夫妻がダイバーなので、店内にて水中写真展を行って…

海の中のピンク(魚編)

ピンク色をした魚もわりあい多い。ただ、成長の段階でピンクになる場合で、生涯を通してピンクというのはあまりいない。 ハナゴイはずっとこの色 まぁ「ピンク」をどうとるかで異なる。例えばマダイなどもピンクの範疇に入ると思うが、厳密にするとちょっと…

海の中のピンク(底生生物編)

海の中の生物の多くは色鮮やか。そのことを知ったのはかなり昔で、カラーフィルムが普及してきた60年代中ごろ。フラッシュ(今でいうストロボ)をたいて撮影してわかった。 淡いピンクが美しいウミトサカの仲間 極彩色の中にピンクがあるのに驚いた。ピンク…

8Kで取材した奄美の番組

昨年5月、8Kで奄美の海を取材した。放送予定は今年の夏だったのだが、先月末に担当ディレクターからメールが来て、急遽今夜初回の放送とのこと。どうやら8Kのソフトが足りないので、急いで編集したらしい。 8Kで取材した奄美の番組 ディレクターは、ぼくが8K…

MDフェアと水中映像祭

毎年4月の第一金、土、日は池袋サンシャインシティでマリンダイビングフェア(MDフェア)が開催される。今年も行われ、金曜日に行ってみた。 マリンダイビングフェア受付 こういう機会でなければお会いできない方もいるため、実にありがたいイベントだ。いろ…

桜めぐり

桜の見ごろを迎えている。今年は満開後に天気が荒れなかったうえ、気温が低かったこともあり、見ごろが長く続いている。 芝公園の桜(3月31日) とにかく日本人は桜が大好き。開花前からニュースで流れ、ソワソワし始める。数年前から花見の名所を巡るバスツ…

アケボノチョウについて

チョウチョウウオ科のアケボノチョウチョウウオは、千葉県以南の太平洋、インド洋、紅海に分布する。全長18cmに達するが、成魚が普通に見られるのはサンゴ礁域。 アケボノチョウチョウウオ(コモド) 単独ないしはペアでいるが、時には10尾前後のグループで…

一人歩きする写真

写真を出版社や広告代理店に貸す場合、どのような媒体に使用されるかが事前にわかる。ところが、知らないまま「一人歩き」しているものもある。ということで、今回は「一人歩き」する写真の話。 複写されたオジサンの写真 以前、無断で魚類図鑑からオジサン…

第23回 写真展「海で逢いたい」

桜の開花とともに毎年開催している写真展「海で逢いたい」が今日から始まった。それに先立ち、午前中に搬入・設営を有志で行った。 配置を決めているところ 10時に会場へ行ったらもう20名くらい来ていて、搬入を開始していた。プリントを行った「写真弘社」…

色彩変異が多いフグ

フグ科モヨウフグ属のコクテンフグは、全長約30cmになり、本州中部以南の西部太平洋、インド洋に分布する。 やや白っぽいタイプのコクテンフグ(奄美) 顔が犬に似ていて表情が可愛いこと、警戒心もあまりないことなどもあり、出会うと必ずレンズを向けるこ…

仮の名前で呼ばれてます

「カニハゼ」と呼ばれているハゼがいる。全長5~6cmで、内湾の砂地や転石帯に生息し、ペアでいることが多い。ハゼなので第1と第2背ビレがあり、体のわりには大きい。それぞれの背ビレに目玉模様があるのが特徴。 カニハゼと呼ばれるハゼ(コモド) 泳ぎ方は…