大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

アカネハゼについて

ハゼ科クロイトハゼ属のアカネハゼは、沖縄・瀬底島とフィリピン・パラワン島から得られた標本を基に、19944月外国の学者によって新種記載された。しかし、この時点では標準和名はなかった。アカネハゼについては、同年9月に発行された『伊豆海洋公園通信』で知った。


 アカネハゼ掲載の伊豆海洋公園通信                                       
イメージ 1それには、87年に沖縄・恩納村の水深60mからクロイトハゼ属の1種のペアが観賞魚業者によって採集され、東海大学海洋科学博物館で飼育されていたと書かれている。それはさておき、新種記載されたものの学名だけだったため『伊豆海洋公園通信』により日本初記録種「アカネハゼ」を新称として提唱された。


 












アカネハゼ(0110月、座間味)                                            

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アカネハゼを初めて見たのは瀬底島の水深30mで、97年のこと。写真を撮ったのだが、残っていない。これはその後座間味で撮撮した。











あくびをするアカネハゼ(021月、座間味)

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二度目は座間味島で、サクバル漁礁というポイント。水深30mのガレ場に単独でいた。アカネハゼはもともと生息水深が深いようだ。










浅いところにいた(0912月、座間味)
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サクバル漁礁では3回くらい出会っているが、その後なぜか見られなくなった。それから数年経ったある年、同じ座間味のアゲナシクという比較的浅いポイントにアカネハゼが単独でいてビックリした。水深が13mくらいのところだったからだ。








やや小型のアカネハゼ(1012月、座間味)
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その1年後、同じポイントでまた出会ったが、大きさが違う。やや小さいので別個体だ。でも単独だった。

撮影したアカネハゼはすべて座間味で、しかも全部単独だった。ペアでいることがわりあい多いハゼだけに不思議でしかたがない。