2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧
今回のテーマ最後は、生息数が多いナミスズメダイ。生息場所はどちらかというと内湾なので、枝状サンゴが群生している付近でよく見られる。産卵に利用しているもので最も多いのは死サンゴだが、特にこだわりはないようだ。硬いものなら何でもいいらしい。 死…
サンゴ礁域に生息するスズメダイ類は、サンゴを産卵場所に利用するものも多い。とはいっても、生きているサンゴではなく、死滅しているか、白化などで活動停止しているサンゴだ。生きていると表面のポリプや粘液で卵は付着しない。例え付着しても、サンゴは…
岩の壁面を産卵場所に利用するのは、セダカスズメダイだ。繁殖期になるとメスを誘って約30cm四方の範囲に産卵させる。翌日その隣に別のメスを誘い産卵というのを連日繰り返す。そのため卵の発生に差が生じて異なった色になる。この壁面には6段階の卵が確認で…
9/26 のNHK「さわやか自然百景」は、和歌山 田辺の海。ハナイカの繁殖行動やハマフエフキの産卵など貴重なシーン満載だった。撮影はNHK和歌山。ただ残念だったのは、セダカスズメダイの卵保護シーン(右下)がコガネスズメダイと表記されたこと。通常は茶色…
伊豆周辺の岩場にはカイメンが多い。特に筒状のザラカイメンがよく見られ、中に魚が入っている場合がある。このザラカイメンにはマツバスズメダイとイソカサゴが入っていて、とても窮屈な感じだ。 マツバスズメダイとイソカサゴ(富戸) ウツボ科のハナヒゲ…
猫は狭くて窮屈なところが大好きだが、魚にも同じようなタイプがいる。ということで集めてみた。サンゴの隙間に暮らすカサゴ科のカスリフサカサゴは、全長約8cmにしかならない小型種。日本では琉球列島で見られるが、生息数は多くない。 ハナヤサイサンゴの…
サメは泳ぎ続けなければ呼吸できずに死んでしまう、といわれている。確かにそのようなサメも多い。だが世界で400種以上いるサメの中には、泳ぐのが苦手なものもいるので、取り上げてみたい。まずはネコザメ科のネコザメ。千葉県および新潟県以南~九州、朝鮮…
今やコンデジも接写機能付きで、誰でも簡単にクローズアップが撮れるようになった。写真を始めたころ(約60年前)からすると、驚異的な進歩だ。クローズアップとは、被写体を大きく写し出すことで、接写ともいい、70年代後半に一眼レフ用のマクロレンズが出…
アヤコショウダイは、イサキ科コショウダイ亜科コショウダイ属で、全長約60cmに達する。屋久島以南~琉球列島、西部太平洋、アンダマン海に分布している。同属の特徴は、幼魚と成魚の体色・斑紋が著しく異なること。成魚は背面に斜めの縞模様があること、胸…
カワハギ科のアオサハギは全長10cmになるらしいが、出会うのは大半が5cm前後。神奈川県以南~長崎県の太平洋岸に分布する。岩礁域の付着生物のそばにいることが多い。体は丸みを帯び、腹部を少し膨らませることができる。体色・斑紋は生息環境に左右されるよ…
ナショナルジオグラフィックのメルマガに「日本の百年」というシリーズがある。同誌が約100年前に日本を取材し、掲載した写真の中から1点選び、当時の思いを馳せる、というページ。直近は「美しくて強い橋」で、見たような橋が出ていた。解説には、JRお茶ノ…
フエダイ科のロクセンフエダイは全長約30cmになる。南日本以南の西部太平洋、インド洋に分布するが、温帯域ではあまり見られない。ヨスジフエダイにそっくりだが、体高がやや高く腹部まで黄色い。また水色のラインは5本あり、ゆえに英名は「ファイブライン・…
サラリーマンを辞めて40年になる。カメラマンになるため辞めたのではなく、組織ならではの理不尽な面を多く見て嫌気がさし、後先考えずに飛び出したのだ。81年8月末が退職日だが、最後の1か月は残りの有給で座間味に行き、ダイビングしながら今後のことを考…