今年来た年賀状は約80通。そのうち水中写真を使用したのは13通だった。年々少なくなる傾向だが、特に昨年は行動制限があったために違いない。したがって、海のそばに住んでいる人かストックが多い人は状況変化にも負けないようだ。
水中写真の年賀状
13通の中からいいと思った年賀状を選んでみた。構図やシャッターチャンス、インパクトなどを総合してだが、好みも大きい。
一番よいと思ったのは斎藤光一氏の年賀状。おそらく撮影地はモルディブで、パウダーブルーサージョンフィッシュの群れを半水面で撮っている。難易度が高い画面構成で、躍動感溢れるシーンを的確に撮る技術はさすが。文句なくグランプリだ。
パウダーブルーサージョンフィッシュの群れ
次は、西表でダイビングサービスを経営する矢野維幾氏の年賀状。毎年ハゼシリーズで送ってくれるが、今年はアケボノハゼとハタタテハゼの雑種。珍しいということもあって選んだ。雑種は、両親の特徴が半分ずつ現れる。腹ビレと第1背ビレの色が付いているのは前者の特徴で、尾ビレの黒っぽい斑紋は後者の特徴だ。
アケボノハゼとハタタテハゼの雑種
次もやはり西表でダイビングサービスを経営する笠井雅夫氏の年賀状。マングローブを根元からあおって撮影している。水面が静かなので、木の枝や青空もはっきり写っているのがいい。
次はハナダイギンポのアップ。水納島のクロワッサンアイランドの年賀状。そしてもう1点が川本眞理氏の年賀状。海藻の中にクラゲが漂っている。場所は記してないが、おそらく日本海だろう。
ハナダイギンポ 海藻の中のクラゲ