大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

いよいよ海へ

しばらく海から遠ざかっていたが、6月1日からは海三昧になる。まずは奄美大島から。昨年も行った、ミステリーサークルを見るツアーで、クルーズで知り合った方々をお連れする、というもの。 つくり始めて約3日のサークルを囲む 昨年は5月上旬で水温が23℃だっ…

続・なぜこの和名!?

「ニセ」とか「モドキ」が付いている魚名も由来がわかりにくい。たまたま後から見つかったためにそういう名が冠せられたのかもしれないが、ちょっとかわいそうな気がする。 ニセフウライチョウチョウウオ 「ニセ」で一二を争うほど知名度が高いのは、ニセフ…

なぜこの和名!?

日本に分布している魚には、標準和名が付けられている。由来はさまざまで、体色・斑紋や体型からきたものがわりあい多い。キタマクラのように「考えオチ」のようなものも…。 イラ。どういう意味だろうか(柏島) 中にはどうしてその名が付けられたのかわから…

キツネフエフキの体色変化

第38回SSP展が富士フイルムフォトサロンで25日まで開催中だ。この写真展で「興奮色のキツネフエフキ」というタイトルで出展している。 キツネフエフキの群れ 単写真なので変化具合がわかりにくかったかな、という反省もある。ということで、変化具合がわかる…

フグを捕食! 大丈夫なのか?

ナショナルジオグラフィックのメールマガジンに、ウツボがフグを捕食する動画が投稿されていた。 フグをくわえたウツボ(動画より) 紅海で撮影されたもので、ウツボがフグの背中側からくわえ、飲み込んでしまうというシーンだ。 フグを飲み込んだウツボ フ…

ニセネッタイスズメダイの巣作り

ニセネッタイスズメダイは今ごろの季節になるとオスがガレ場や砂地に縄張りを持ち、岩や死サンゴの下に穴を掘って巣穴を作る。 巣穴にあるサンゴのかけらなどは外に出す 作り始めから完成まで時間かかるので全作業を観察するのは困難だが、作っている途中な…

稀種スミツキソメワケベラ

海外では普通種でも、日本では極端に少ない魚もいる。スミツキソメワケベラもそんな魚だ。『日本産魚類大図鑑』(東海大学出版会)での分布は小笠原諸島、西部太平洋になっている。 スミツキソメワケベラ・コモド諸島 インドネシア、マレーシア、ミクロネシ…

チョウチョウウオも性転換!

釣りの雑誌『Fishing Cafe』の最新号が届いた。以前ロウニンアジ特集の際に写真を貸して以来、毎号送っていただいている。一番の楽しみは、東海大学海洋科学博物館元館長・鈴木克美氏の連載「魚の不思議な生態学」だ。 表紙と鈴木氏の記事 今号のタイトルは…

海外のハナナガスズメダイ

前に「藻類を育てるスズメダイ」でクロソラスズメダイを取り上げた。同じ習性のスズメダイは数種いて、ハナナガスズメダイはその代表格。 ハナナガスズメダイ(タヒチ) しかし、今まで撮った写真を調べてみると海外で写したものばかり。よく通った慶良間で…

オイランヨウジの卵保護

ヨウジウオ科のオイランヨウジは、サンゴ礁域の岩穴や隙間などの暗いところに大抵ペアでいる。 オイランヨウジのぺアと尾ビレ 赤茶色の縞模様と団扇のような形をした尾ビレが特徴。ヨウジウオ類は海底を這うタイプと浮遊するタイプがいて、本種は後者。 産ん…

みどりのもの

5月4日は「みどりの日」ということで、海の中でみどりに見えるものを集めてみた。 ミドリイシ類(座間味) サンゴ礁を形成する造礁サンゴの多くはミドリイシ科。緑っぽいものが多いからだろう。ちなみに、薄紫の枝状サンゴもミドリイシの仲間。 オグロベラの…

コンゴウフグの生息場所

ハコフグ科のコンゴウフグは、伊豆半島以南のインド・太平洋に広く分布する。しかし生息数が多くないためか、出会う機会はきわめて少ない。 コンゴウフグ。尾ビレは長い(水納島) 額のところと腹部後端に一対の角状のトゲがある。ウミスズメに似ているが、…