しかし、今まで撮った写真を調べてみると海外で写したものばかり。よく通った慶良間では本種の生息に適した場所を探しても、確認できたのはクロソラスズメダイだけだった。
糸状藻類を育てる(グアム)
最初に出会ったのはグアム島。海中展望塔を建設する前の段階での魚類調査のときに撮影した。'89年のことだ。ハナナガスズメダイは枝状サンゴの根元に糸状藻類を育てるので、いる所には必ず藻が繁茂いている。グアムではサンゴではなく、岩に育てていた。
地域変異のハナナガスズメ(モルディブ)
その後、モルディブのビーチ付近でも出会ったが、背ビレの後ろのほうに斑紋がある。別種の可能性もあるが、顔や姿、習性などハナナガスズメダイそのものなので、魚類学者に写真を見ていただいた。すると地域変異との答えだった。
求愛?(モルディブ)
モルディブのハナナガスズメダイをしばらく観察していたら、もう1尾がそばに来てた。顔を白くしたので、オスの求愛だったのかもしれない。
タヒチのボラボラ島のマンタポイントでダイビングしたことがある。ラグーンの中の水路にマンタが現れるのだが、穏やかなので体験ダイビングの場所にもなっている。マンタが現れるまで、枝状サンゴの中を見ていたら、ハナナガスズメダイらしき魚が…。
確認したらやはりそうだった。まさかタヒチで出会うとは思っていなかったので、かなり驚いた。