大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

オイランヨウジの卵保護

ヨウジウオ科のオイランヨウジは、サンゴ礁域の岩穴や隙間などの暗いところに大抵ペアでいる。


オイランヨウジのぺアと尾ビレ

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赤茶色の縞模様と団扇のような形をした尾ビレが特徴。ヨウジウオ類は海底を這うタイプと浮遊するタイプがいて、本種は後者。











産んで間もない卵を付けているオス
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ヨウジウオ科は、メスが産んだ卵をオスが腹部に付けて保護する習性がある。本種も同じで、オスが抱卵している姿がたまに見られる。











卵を背中に付けているように見える
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卵は発生に伴って色が変わる。何度か卵保護を観察しているうちに、オスが体を回転させて腹部を上にする姿勢をとることがわかった。観察している間に何度も繰り返した。










元にもどったとき                                            

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最初は卵が軽いために、気を抜くとそうなるのかと思った。しかし卵の中に空気が入っているわけではないので、違うのだろう。











撮影中何度も回転した
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岩穴に住む魚は、腹部を天井に向けていることがよくあるが、腹部と天井が近いときにしかそうならない。本種の場合は天井からやや離れているので、別の理由があるのかもしれない。もしかして、回転することによって卵に水流を送っているのだろうか。