大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

遭遇率低いモンガラ

モンガラカワハギ科は日本に22種分布している。その中で、なかなか出会えないものもいる。生息数が少ないことも要因だが、生息場所にも関連している。外洋に面したわりあい深い場所に住む種は、当然ながらそう簡単には出会えない。このスジナメモンガラは、外洋にある隠れ根の水深40m近いところで出会った。

スジナメモンガラ(座間味)

 

ホシモンガラも外洋に面したところに生息し、やはり水深30m以深を行動域にしている。過去に2度しか出会っていない。この個体はオスで、各ヒレの縁が黄色いこと、頬のあたりに青の斑紋があることがオスの特徴。

ホシモンガラのオス(座間味)

 

この個体はたまたま水深20mくらいのところにいた。何かの拍子に浅場に来たのだろう。ホシモンガラのメスは各ヒレの縁が黒で、頬の青がないということだが、まだ出会っていない。

ホシモンガラのオス(座間味)

 

ナメモンガラは、八丈島から小笠原諸島にかけて多く生息している。したがって、八丈島ではさほど珍しくはないが、それ以外の海域ではなかなか見られない。生息水深は20m前後で、それほど深くはない。

ナメモンガラのメス(八丈島

 

時期によってナメモンガラは群がっていることもある。警戒心はあまり強くはないので、比較的撮影しやすい。この個体の上のほうは白く、頬のあたりは黒っぽくなっているが、婚姻色だからだ。

ナメモンガラのオス(八丈島