大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

めったに出会えないハナダイ

 ダイビングでよく目にするキンギョハナダイは、ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属。一般的に「ハナダイ(類)」といえば、ハナダイ亜科の総称になる。ちなみにナガハナダイ属は世界に64種、日本に22種分布している。ここではあまり出会えないハナダイ類を取り上げる。 

ニラミハナダイは生息数が少ないことや、深いところに生息するため、めったに出会えない。 

ニラミハナダイのオス(6cm、奄美)とメス(4cm、座間味)

 

オオテンハナゴイは全長約6cmで、八丈島以南の西部太平洋に分布している。新種記載されたのは1981年。サンゴ礁外縁のやや深いところで見られる。 

オオテンハナゴイ(コモド) 

 

これはペインテッド アンティアスといい、ニューカレドニアやオーストラリアのロードハウ島、南太平洋などに分布する。だが、生息数は多くないため、出会うのは困難。 

ペインテッド アンティアス(ニューカレドニア

 

フチドリハナダイは、背・尻・腹の各ビレに赤の縁取りがあるので、その名が付い た。

琉球列島、中・西部太平洋に分布し、サンゴ礁外縁のやや深いところに生息する。海外では水深15mくらいでも見られるが、日本では40m以深になる。 

フチドリハナダイ(西表) 

 

ストライプト アンティアスといい、紅海固有種。水深20mくらいから普通に見られるが、紅海まで行くのがちょっと大変なので取り上げた。写真の個体はオスで、メスは口から腹部にかけては白っぽいだけで、全体は赤い。 

ストライプト アンティアス(紅海)