浮遊している幼魚(伊豆海洋公園通信より)
そして93年『伊豆海洋公園通信』(第4巻第8号)に日本初記録種として記載された。その際、新称タツウミヤッコと付けられた。『伊豆海洋公園通信』には、座間味で撮影された本種の幼魚の写真(小野篤司氏撮影)もあり、浮遊しているので驚いた記憶がある。
タツウミヤッコを始めて見たのは奄美で、93年のこと。全長約6cmの幼魚で、ガレ場にじっとしていた。体色は明るい茶色で、大きな皮弁が横に突き出ている。浮遊していた写真とそっくりで、おそらく着底したばかりではないだろうか。
吻にも付いている(奄美)
タツウミヤッコの特徴は皮弁がたくさんあること。特に幼魚期は浮遊生活するうえでなくてはならないもの。成長して多少減少するが、それでも他のヨウジウオ類と比べると多い。吻の先にも細い皮弁がある。