コバンザメは「サメ」と付いているが、サメではなくスズキ目コバンザメ科。
ジンベエザメに付くコバンザメ
頭部に吸盤をそなえていて、マンタやジンベエザメ、ウミガメなどに吸着して移動している。
アオウミガメにも付く
宿主(しゅくしゅ)からおこぼれをもらっているとか、寄生虫を食べてきれいにしている、などの説があるが、あまりよくわかっていない。しかし大型の動物に付いていれば天敵から襲われることがないので、安心していられる、と思われていた。
コバンザメを必死ではがすウ
ところが、先日配信されたナショナルジオグラフィックのメールマガジンに、スゴイ動画が掲載されていた。
メキシコのバハカリフォルニア沖で撮られたもので、ジンベエザメに付いたコバンザメが、潜って来た鳥のウ(鵜)に食べられてしまうのだ。
ついにコバンザメをはがした
それが一度や二度ではなく、ウが何度も潜ってはコバンザメをはがして水面まで持って行くシーンが映っている。
この動画を見た専門家は、こんなことは初めて、と前置きし、バハカリフォルニアだけの特化したウかもしれないし、人間が知らないところでは頻繁に起こっていることなのかもしれないと述べている。
くわえて海面に向かう
また、ジンベエザメはエラ呼吸なので海面近くに来る必要はないが、来るということはうっとうしいコバンザメをウに食べてもらってスッキリしたいからだろう、という研究者もいた。
いずれにしても、コバンザメは決して安全ではない、ということだ。