大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

黄化個体の不思議(1)

魚の体色はさまざま。それぞれ意味があるのだろうが、以前から黄色の体色が気になっている。というのは、水の中ではよく目立つからで、なぜわざわざ目立つ色なのだろうか。


マルクチヒメジ。通常タイプも1尾いる
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ヤマブキスズメダイやキイロサンゴハゼなどのように、もともと黄色い魚は遺伝なのでどうしようもないが、別の色の魚で黄色いタイプがいる場合がある。いわゆる黄化個体だ。マルクチヒメジ、ギンガハゼ、ヘラヤガラなどが知られているが、マルクチヒメジなどはとても数が多いのはどうしてだろうか。







通常タイプのマルクチヒメジ

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マルクチヒメジの通常タイプは藤色をしている。生息環境によってその濃さが多少異なる。












異色のペア
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ごく稀に通常タイプと黄色いタイプが一緒にいることがある。群れの中にどちらかが1尾というのはよく見るが、ペア(?)はきわめて珍しい。










中間の色をしたマルクチヒメジ
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マルクチヒメジの中には、黄色と藤色の中間の色合いの個体を見ることがあるので、色を変えられるのだろう。しかしそれがどんなときなのかはわからない。


 








黄色同士。カマスベラと                                              

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マルクチヒメジはベラ類と一緒に行動することがよくある。カマスベラやタレクチベラ、シマタレクチベラなどが多く、効率よくエサが捕れるからなのだろう。