キイロハギやヘラルドコガネヤッコのように、全身黄色い魚がいる。その一方で、他の体色なのだが、黄色いタイプが現れる魚種も意外に多い。ヘラヤガラやマルクチヒメジ、カマスベラなどで、黄色くなるタイプを黄化個体という。今回は別種にもかかわらず、黄色い体色の魚が一緒に行動している写真を集めてみた。
マルクチヒメジとカマスベラ。黄化個体同士だ(リロアン)
ヘラヤガラは「隠れみの」という行動をよく見せる。他の魚に隠れて油断している小魚を襲う、という捕食方法だ。
サンゴアイゴについて行動するヘラヤガラ(コモド)
マルクチヒメジはヒゲで砂を掘ったり、岩の隙間から獲物を追い出すので、おこぼれを求めてやって来る魚はたくさんいる。
マルクチヒメジとヤマブキベラのメス(座間味)
ヘラヤガラにつかれているのはギチベラのメス。ギチベラは嫌がって砂地まで逃げても、ヘラヤガラはしつこくくっついている。
ヘラヤガラとギチベラのメス(座間味)
ヘラルドコガネヤッコ(中央下)と一緒に行動するのはクログチニザの幼魚。この両種はよく一緒にいるので、クログチニザの幼魚が擬態しているとの説もあるが、ヘラルドコガネヤッコは無毒なので擬態の理由がはっきりしない。おそらくヘラルドコガネヤッコは警戒心が強くて素早く隠れるので、捕食者は最初から狙わないのだろう。
ヘラルドコガネヤッコとクログチニザの幼魚。キイロハギもいる(奄美)