大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

若い世代に注目されるフィルムカメラ

フィルムカメラからデジタルカメラに移行し始めたのは2000年ごろ。当初画質が悪かったが、徐々に画素数も増えて進化し、今や電話機(スマホ)でも鮮明に撮れる時代になった。ところが、そんなデジカメを見捨て(?)フィルムカメラにハマる若い女性が増えているらしい。しかも初期のころのマニュアル機だ。フィルムカメラ銀塩カメラともいう)は重量感があって写真機という言葉がふさわしく、機械好きな男性が惹かれるのはよくわかる。なぜ若い女性なのだろう。

陸用として2000~2006年に愛用したニコンnewFM2

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フィルムカメラを持つ若者を見かけたことがあるので、多少注目されているのは知っていたが、写真学校の生徒だろうと思っていた。5月下旬にJNNニュースの特集「レトロで新鮮!フィルムカメラにハマる女子」で詳しく報じていた。その中で簡単・便利なデジカメからフィルムカメラに替えた理由を次のように語っていた。

①デジカメほどシャープじゃないので味がある

②すぐ見られないのでわくわくできる

③枚数に制限があるので考えて撮るようになる

JNNニュース「レトロで新鮮!フィルムカメラにハマる女子」より

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これらの理由は、我々からすると不思議に思う。昔、フィルムメーカーやカメラメーカーは、シャ-プにしようと懸命に研究・開発をしてきた。それが最高に達したところでデジタルに替わったが、その後も研究・開発は進み、高画質・超高精細になった。味がないとか温かみがないといわれても…だ。また、編集ソフトやアプリなどを使えばさまざまな表現ができる。②の場合は見なければ済む話だし③も考え方次第。

デジカメのオリジナル画像(左上)と編集ソフト使用の画像

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とはいえ、上記の番組に出てきた女性の気持ちがわからないでもない。確かにフィルムカメラのマニュアル機では、絞りやシャッター速度を決めたりピント合わせなど11枚丁寧に撮る傾向になる。こうして撮った作品は手作り感やオリジナリティが出てくるので、それが受けているのだろう。

JNNニュースより

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趣味や道楽は簡単すぎるとすぐに飽きてしまうので、そういう意味ではよいのかもしれない。

ところが、番組の最後にどんでん返しが。フィルム現像が仕上がったら、写真店からスマホに画像が送られてくるサービスもあるという。結局デジタル、早く見たいんじゃん。

登録しておけば出来上がると写真店からスマホに画像が届く

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