大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ヤリカタギの生態

チョウチョウウオ科のヤリカタギは、駿河湾以南の太平洋、インド洋に分布しているが、主な生息域はサンゴ礁。サンゴのポリプを主食にしているからだ。縄張り意識が強く、単独でいることが多い。全長約18cmに達する。同じポリプ食のミスジチョウチョウウオを…

パンダチョウチョウウオ

チョウチョウウオ科のクラカケチョウチョウウオは、伊豆半島以南の西部太平洋に分布している。サンゴ礁域にペアでいることが多い。サンゴのポリプ、ゴカイ類、小型の甲殻類などを食べている。全長20cmに達する。クラカケチョウチョウウオ(ラジャアンパット…

ハナハゼ物語

ハナハゼを最初に見たのは1968年ごろの真鶴。姿も泳ぎ方も優雅ですっかり魅了されたのだが、近寄ると巣穴に隠れてしまうのが難点だった。新種記載は海外の学者によって1909年に行われた。和名(種小名も)の由来は、明治時代の日本の海洋動物学者の娘「ハナ…

魚の仰天ニュース

今年に入り、仰天魚のニュースが二つあった。一つは、1月に「チュラシマハナダイ」という魚が新種記載された。気になったので検索したら、なんと、沖縄の美ら海水族館で展示されていたハナダイとか。水族館ではフジナハナダイとして展示していたのだが、鹿児…

ハナゴンべはゴンべ?

ハナゴンべは、ハタ科でハナダイの仲間なのに、どうしてゴンべと付いているのか気になっていた。調べたら、意外なことだった。ハナゴンべ(奄美) ハナゴンべは1949年に日本人学者によって新種記載された。そのときはゴンべ科の一種として記載したらしい。そ…

海洋プラスティックを特集した雑誌

プラスティックごみが大問題になっている。廃棄されたプラスティック製品の一部は、海岸や海に流れている。プラスティックは自然に返ることはなく、経過とともに微細なマイクロプラスティックに変化。それが魚介類の体内に蓄積し、結果として人間の口に入る…

紅海固有種

紅海はダイビングを始めたころからの憧れ。映画や本で知ったのだ。最初に訪れたのは1985年で、その後二度行っている。紅海はインド洋の一部ともいえるが、閉鎖的な環境、固有種が多いことで、区別する学者もいる。そこで紅海固有種を取り上げてみる。最初は…

ダイビングフェスティバルと2月会

冬から春にかけてはダイビング関連の催しが多い。1月31日~2月2日の3日間はダイビングフェスティバル。会場は北青山のTEPIA。31日のビジネスデーに行ってみた。規模などは昨年とほぼ同じだが、知っているスタッフが少なくなった。定年だったり、ポストが上が…

クダゴンベの住みか

ゴンべ科のクダゴンベは、1974年に伊豆海洋公園の水深40mから採集され、日本初記録種に。その際、現在の和名が付けられた。クダゴンベはヤギ類などの刺胞動物を住みかにしている。外敵の目をそらすためだろう。そこでどんなところに住んでいるか取り上げてみ…