大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

カゴカキダイについて

60年代中ごろから約20年間、真鶴でよく潜っていた。見られる魚は地味なものが多く、シラコダイカゴカキダイが唯一カラフルな魚だった印象がある。


カゴカキダイとダイバー(真鶴、71年)

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特にカゴカキダイは群れでいることが多かったため、よき被写体だった。しかしカメラを向けるとすぐに遠ざかってしまい、撮影するには難しい魚だった。










カゴカキダイの群れ(柏島)                                              

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カゴカキダイは、スズキ目カゴカキダイカゴカキダイ属。昔は、チョウチョウウオの仲間と思われていたらしい。青森での採集記録があるようだが、普通に見られるのは伊豆半島以南~九州の岩礁域。図鑑によれば、ハワイやオーストラリア、台湾、朝鮮半島にも分布しているとのこと。また、琉球列島では100m以深に生息しているらしい。






枝状サンゴのところに(奄美
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琉球列島では深いところにいるとのことだが、奄美ではごく稀に浅いところで見ることがある。水深約4mの枝状サンゴが群生しているところにいたこともある。










ウミトサカのそばに(大瀬崎)                                             

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カゴカキダイは小動物をエサにしていると図鑑に記されている。伊豆半島では、ウミトサカにまとわりついていることが多いので、それに付いている甲殻類などを食べているものと思われる。









群れで行動するカゴカキダイ柏島
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和名の由来を調べてみたが、持ち合わせの書物には載っていない。ネットで検索したら、カゴカキダイの盛り上がった頭部が、カゴを担ぐ人(カゴかきという)の盛り上がった肩と似ているのが由来、とあった。

また、どの図鑑にもカゴカキダイ観賞魚として人気があり、食べても美味、と書かれている。そんなに美味しいのなら、ぜひ食べてみたいものだ。