ダイビングを始めたころ、海底に付着しているウミトサカやイソバナ、ヤギなどのいわゆる底生生物に心惹かれた。
照明を当てると鮮明な色が浮かび上がり、形もさまざま。どうして海中にこのような原色のものが存在するのか、不思議でしかたなかった。
ウミトサカはきれいなので、昔からよく被写体にした。画面のどこかに入れて画づくりするのは、今でも変わっていない。
スケロクウミタケハゼ('87年、大瀬崎)
ウミトサカも種類が多く、色もいろいろある。太い幹の部分は白だが、ピンクのグラデーションになっているところにウミタケハゼがいることもある。
西伊豆の土肥にはウミトサカの群生があり、どこを撮ってもカラフルな写真になる。
ウミトサカだけではつまらないので魚と絡めて撮りたいのだが、それが難しい。特にきれいな魚がそばに来ることは少ない。
インドネシアのラジャアンパットには、魚群が多いポイントがある。ウミトサカもあちこちにあるので、位置を決めて待っていれば組合わせるのはわりあい簡単。