デジタルになる前はリバーサルフィルムだった。そのときの気分でコダックかフジを使い分けた覚えがある。こだわる人はコダックのコダクローム(KR)を愛用。極超微粒子で深みのある色合いとカタログにはあるが、地味な色調ともいえる。長年経過しても褪色が少ないと聞いて使ったことがあり、今も残っているので取り上げてみたい。
タカサゴスズメダイの争い(84年、座間味)
フィルムをスキャンし、編集ソフトで今の状態そのままに再現してみた。このゴマウツボのフィルムは、当初はこれほど地味ではなかった気がするので、多少褪色しているようだ。たまたま写真集で使用したので、比べてみたい。
ゴマウツボとアカシマシラヒゲエビ(84年、座間味)
印刷物と比べるのもナンだが、これが91年発行『Marine Blue』の1ページ。残っているフィルムと比較して、若干こちらのほうがきれい。
印刷物のほうが劣化しにくい!?
フィルムの褪色は保存状態や年月によって異なる。コダクローム以外のフィルムは赤みを帯びる傾向が強いが、ほとんど変化してないフィルムもあるので、現像の際の水洗いも影響しているのかもしれない。
ウメイロモドキ(85年、座間味)
91年に座間味でツキチョウチョウウオとチョウハンの雑種に出会った。ワイドにはフジのベルビア(RVP)、マクロにはなぜかKRが入っていた。同じ被写体を両方で撮り、仕上がりを見たときにあまりの違いに唖然とした。以来コダクローム(KR)は使わなくなった。結局KRは多少褪色しても、元が地味なので気にならないのかもしれない。
RVPで撮った雑種のチョウチョウウオ。白枠内がKR(91年、座間味 )