大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

アズキハタの体色

ハタ科のアズキハタは全長約45cmで、琉球列島以南の太平洋、インド洋にに分布している。日本ではあまり出会っていないので、生息数が少ないのだろう。小豆に似た斑点があるのが和名の由来。
小豆模様のアズキハタ(コモド)

f:id:youjiuo:20200118150138j:plain

 

アズキハタは体色をよく変える。白のラインが数本現れることも多い。
クリーニングを待つアズキハタ(ラジャアンパット)

f:id:youjiuo:20200118150154j:plain

 

幼魚期は白い線だけで小豆模様はない。一説によると、カザリキュウセンのメスに攻撃擬態しているという。ベラに装い、小魚を襲うというのだ。しかしその事実は確認されていない。また、白い線は残ったまま、体色が黒ずむ場合も幼魚にはある。これも何かの擬態なのだろうか。
カザリキュウセンに似た約15cmの若魚(沖縄本島

f:id:youjiuo:20200118150207j:plain

 

生息場所は岩穴などの暗いところが多いが、わりあい開けた場所にも出現する。ヤギ類の中で休んでいたこともある。
ヤギ類の中のアズキハタ(コモド)

f:id:youjiuo:20200118150222j:plain

 

これまでの写真を見ると、白い線が現れているほうがたくさんあり、どっちの体色が基本なのかわからなくなる。白い線は特別のときに現れるのではないようだ。
白い線が出ているアズキハタ(モルディブ

f:id:youjiuo:20200118150236j:plain