大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

ソメワケベラの習性

ベラ科ソメワケベラ属はソメワケベラ、ホンソメワケベラを含む4種が日本に分布している。ソメワケベラが属名なので、最初に発見されたものと思っていたら、ホンソメワケベラが86年も先だった。それはともかく、ソメワケベラは伊豆諸島以南の中・西部太平洋、インド洋に分布し、サンゴ礁域に生息する。体色が和名の由来。
ソメワケベラ成魚(沖縄本島

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同属はクリーニングする習性があり、幼魚時代から行う。本種の幼魚は、黒地に黄色いラインが口から尾にかけて1本ある。
スジアラをクリーニング中の約3cmの幼魚(座間味)

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幼魚の黄色いラインは成長するに従い、広がるとともにクリーム色に変わる。
ミツボシクロスズメダイをクリーニングする若魚(奄美

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成魚になると行動範囲が広がる。クリーニングももちろん行うが、広範囲なので、ホンソメワケベラほど見る機会は多くない。また、クリーニングのしかたが少々荒っぽいので、嫌がられるのかもしれない。
ゴマウツボのエラ穴に強引に入る成魚(奄美

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繁殖期は夏だと思っていたが、数年前沖縄で冬に産卵行動を観察した。したがって、時期はあまり関係ないのかもしれない。オスは顔を白っぽくしてメスに求愛。しかし産卵のときはペアで素早く少し高くなった根(産卵場)まで移動し、急上昇して放卵・放精したので撮ることはできなかった。
メスに求愛するオス(座間味)

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