大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

印象深いシテンヤッコの顔

キンチャクダイ科のシテンヤッコは、相模湾以南の中・西部太平洋、インド洋に広く分布する。ただし本州で見られるのは、幼魚や若魚と思われる。


特徴的なシテンヤッコ(座間味)
イメージ 1

全長約30cmになるが、通常見られるのは20~25cmが多い。シテンヤッコは顔がユニーク。眉毛のような黒い斑紋と青い口が特徴的だ。だから出会うとつい正面顔を狙ってしまう。


 






シテンヤッコ(柏島
イメージ 2

四国の柏島では成魚も見られる。本当は幼魚が見たいのだが…。実は幼魚は背中後方に黒い斑紋と、目を通る黒いラインがある。紀伊半島などでは見られるらしいが、まだ出会ったことがない。








じゃれ合うシテンヤッコ(座間味)
イメージ 3

オスはハレムを持つらしい。奄美で以前、求愛らしき行動を見た、ガレ場で45尾エサを探していた。そこへやや大きな個体が来て、誘導するように浅いほうに向かった。そして中層に浮かぶと全体のヒレを広げ、体を震わせながら進んだ。産卵前の行動だろうが、撮ろうとしたら去ってしまった。





オニヒトデを食べる(座間味)
イメージ 4

15年前、沖縄でオニヒトデが大発生した。対策の一つとしてガイドは、オニヒトデを見つけるとナイフで切り刻んだ。内臓は毒があるのか不味いのか知らないが、魚はほとんど来ない。来て食べたのはモヨウフグとサザナミフグ。そしてシテンヤッコも食べたのだ。こんなに悪食とは、このときまで知らなかった。