大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

1/30のNHK番組より

「さわやか自然百景」は北海道の積丹半島で、「北海道 積丹半島 冬」というタイトル。31年前に海中公園の取材で潜ったことがあるので、懐かしさを感じながら観た。 さわやか自然百景のタイトル 海底に海藻がまったくないのは、昔と同じ。磯焼け現象がまだ続…

仲良し! ナポレオンとカスミアジ

ベラ科のメガネモチノウオは全長約170cmにもなり、ベラ科では最大。英名でナポレオンフィッシュといい、こちらのほうが通りがいい。由来は、成魚になるとおでこが丸く盛り上がり、ナポレオンがかぶっていた軍帽に似ているかららしい。分布は琉球列島、太平洋…

完璧・ソウシハギの保護色

カワハギ科のソウシハギは、全長約75cm になる。相模湾以南の全世界の熱帯域に分布する。保護色の魚はたくさんいるが、幼魚、成魚問わず、保護色を巧みに活用しているのはソウシハギだと思っている。特に幼魚期のその術はすごい。 陰影をつけて流木の枝にな…

オニカマスの真実

スノーケリングに夢中だった約60年前、海の情報を得るため、ダイビングの先駆者たちの海底探検記をたくさん読んだ。その中に「バラクーダはサメより恐ろしい」「バラクーダは人を襲うこともある」との文章をよく目にし、ずっと気になっていた。本当だろうか…

ハナヒゲウツボの分布

ハナヒゲウツボについてはこれまで何度も取り上げたが、今回は分布について考えてみたい。ダイバーにハナヒゲウツボが知られるようになったのは、73年に発行された、故・後藤道夫氏の写真集『珊瑚礁の海』(講談社)だったように思う。奄美で撮影されたそれ…

水中写真の年賀状 2022

今年来た年賀状は約80通。そのうち水中写真を使用したのは13通だった。年々少なくなる傾向だが、特に昨年は行動制限があったために違いない。したがって、海のそばに住んでいる人かストックが多い人は状況変化にも負けないようだ。 水中写真の年賀状 13通の…

寅年にちなんだ魚

寅年ということで、トラと付く魚を…。ところが意外に少ない。トラウツボ、トラギス、トラザメ、トラフグの4種しかいない。そのうえトラザメやトラフグはダイビングではなかなか出会えない。トラザメは英語に直訳するとタイガーシャークになるが、実際の英名…

今年も静かなブーム・ミステリーサークル

元日早々「劇場版 ダーウィンが来た!」がNHK総合で放送された。これまで取材された中から選りすぐりの動物の映像が数々登場。アマミホシゾラフグがつくるミステリーサークルも取り上げられた。 劇場版 ダーウィンが来た! 右はミステリーサークル 最後にス…

古来より続くクジラ漁の島

ナショナルジオグラフィックのメールマガジン。今年最初の配信に「マラレラ村、最後の鯨捕りの物語」という記事が載っていた。インドネシア・フローレス島の近くにあるレンバタ島のマラレラ村には、クジラなど海洋生物を竹製の銛で突いて捕る漁法が伝承され…

初詣

新年の東京は快晴で、例年より冷え込んだ。ラニーニャ(エルニーニョの逆)の影響だろう。 テレビで気になったのが「新年あけましておめでとう…」と挨拶する司会者。何度も聞いた。丁寧に言っているつもりのようだが、誤り。「明ける」は夜にも使われるが、…