大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

DIVE BIZ SHOW 2016

スクーバ協会主催の「ダイビング総合ビジネス展 DIVE BIZ SHOW 2016」が27・28日の2日間、品川インターシティホールにて開催された。 タバタさん(TUSA)のブース この催しは、各メーカーが今年度の新製品をお披露目する場でもあり、それを見るのも楽しみの…

魚類の生態用語(その7)「性転換」

性転換する陸上動物はほとんど知られていないが、海の魚では珍しくない。ベラ類、ブダイ類、ハナダイ類、ヤッコ類、クマノミ類などが有名。 卵を産むセジロクマノミもかつてはオス 性転換するにはある条件が必要で、オスがハレムを持つタイプの場合、オスが…

魚類の生態用語(その6)「ハイブリッド」

交雑種、雑種のこと。陸上の動物ではあまり見られないが、海の魚では比較的多い。陸上動物のほとんどは体内受精なのに対し、海水魚は体外受精が大半。こうしたこともハイブリッドが生じやすい要因だろう。 オウギチョウとハクテンカタギ とはいえ、より近縁…

魚類の生態用語(その5)「クリーニング」

クリーニング=洗濯と思いがちだが、掃除という意味。魚の体についた寄生虫や口の中の食べかすなどをきれいにする「掃除屋」をクリーナーといい、それらの居場所をクリーニングステーションといっている。 モヨウフグの口をクリーニング クリーナーで有名な…

魚類の生態用語(その4)「マウスブルーディング」

マウスブリーディングともいう。日本語にすると口内保育。つまり、卵を口の中で保護しながら発生を促すこと。この生態も陸上動物では見られない。 卵保護中のクロホシイシモチ マウスブルーディングするのは、ほとんどがテンジクダイ科魚類。繁殖期にペア産…

魚類の生態用語(その3)「ライディング」

併泳ともいい、別種の魚が寄り添って行動を共にすること。この行動も陸上動物では見られないので、海の魚特有のものだろう。 カマスベラとマルクチヒメジ ライディングする理由は、エサが効率よく捕れることだと思う。最も多く見られるのはベラ類とヒメジ類…

魚類の生態用語(その2)「フラッシング」

魚類の行動研究から生まれた用語もある。フラッシングは、海洋学者の故ジャック・モイヤー氏が'79年に初めて使用した。縄張りオスが行う急激な体色変化のことで、メスに対しては優位や求愛を意味し、オスに対しては威嚇を意味する。 シマウミスズメの求愛(…

魚類の生態用語(その1)「モビング」

魚類の行動学は歴史が浅いため、陸上動物の行動用語を流用していることが多い。モビングはバードウオッチングからきている。弱い立場の鳥(魚)が共同で大型の捕食者などの外敵を威嚇し、追い払うことをモビングという。 オニダルオコゼが動き出した (奄美…

海洋大異変

今、本を読んでいる。『海洋大異変 日本の魚食文化に迫る危機』(朝日新聞出版)で、著者は朝日新聞社記者の山本智之さん。'15年12月25日が発行日。 『海洋大異変』の表紙と裏表紙 山本さんとは10年以上前に新聞に写真を貸したことがきっかけで、年賀状のや…

水中写真を使った年賀状(2)

今年も水中写真を活用した年賀状をいただいたが、年々少なくなっている。ダイビングをしなくなった人が増えたからのようで、ちょっぴり寂しい気がする。 今年もいただいたたくさんの年賀状 今年の干支にちなんだ名前の魚はいないと思っていた…。したがってそ…

水中写真を使った年賀状(1)

今年も水中写真の年賀状をいただいた。それは(2)で紹介することにして、(1)は自分のものを振り返ってみたい。水中写真を使った年賀状は'66年か'67年が最初だった。以来かたくなに続けている。 今年の年賀状はアデヤッコ これは今年のもので、インドネシ…