大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

海洋大異変

今、本を読んでいる。『海洋大異変 日本の魚食文化に迫る危機』(朝日新聞出版)で、著者は朝日新聞社記者の山本智之さん。'151225日が発行日。


『海洋大異変』の表紙と裏表紙
イメージ 1山本さんとは10年以上前に新聞に写真を貸したことがきっかけで、年賀状のやり取りが続いている。著書については半月くらい前にメールで知らせていただいた。










左の写真は、大発生の外来種ホンビノスガイ

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現在日本の海でさまざまな異変が起きていることはある程度知っている。しかしこの本を読むと、外来種の勢力拡大、海水温の上昇に伴って魚の分布の変化、さらに「海の酸性化」によってアワビやウニにも影響し、私たちの食卓に危機が迫っていることがより詳しくわかる(カラー写真はグラビアページ)。








サンゴ礁についても言及
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山本さんは「海洋」をテーマに取材を続けているが、研究者や漁業者などに直接お会いして話を聞いたり、調査船に乗って同行したり、とにかく行動力がすごい。また、潜水取材も行っており、南極やガラパゴス諸島も訪れている。研究者の論文やデータなどを引用している部分もあるので、やはり説得力が違う。当然のことながら文章が巧みで、単語や言い回しが適切。したがって、とても読みやすい。こういう文章を書きたいと思った。