大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

昔の名前で出てみます

スズメダイ類は、体色・斑紋が幼魚と成魚で異なるものがよくいる。そのことから昔は別種とされていたものが少なくない。


フタオビスズメダイ

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昔は食用以外の魚は研究対象ではなかったし、水槽での飼育技術も優れていなかったため、成長による変化が不明だった。
そこで、50年前に出版された『サンゴ礁の魚~その生態と飼育法~』(安田富士郎著、朝日新聞社刊)を参考に、別種とされていたスズメダイ類を見てみよう。これはヒレナガスズメダイの幼魚で、フタオビスズメダイ






キンセンスズメダイ
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食用以外の魚が研究され始めたのは1960年代で、70年代中ごろに初の標本写真での魚類図鑑(それまでは図だった)が出版された。その際に同種と判明されたものも多い、

クロスズメダイの幼魚は、キンセンスズメダイといわれていた。この呼び名は、フタオビスズメダイとともにわりあい知られている。サンゴ礁域のソフトコーラル付近にいることが多い。






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アマミスズメダイの幼魚は、クダスズメダイと呼ばれていたそうだ。かなり昔のようで、このことは知らなかった。




 







モンツキルリホシスズメダイ                                               

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ルリホシスズメダイの幼魚は背ビレのところに黒い斑紋がある。そのため昔はモンツキルリホシスズメダイだった。











キンランスズメダイ                                           

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ミヤコキセンスズメダイの幼魚は、キンランスズメダイだった。サンゴ礁域の内湾の波打ち際で見られるが、秋ごろ伊豆にも出現する。