大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

カワハギと間違えて

今月11日、三重県のスーパーで有毒魚のソウシハギを販売し、保健所に申し出たことでニュースになった。スーパーの話では、カワハギとしてソウシハギ3仕入れて2匹を販売したという。


ソウシハギの切り身(NHK電子版より)

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三重県と保健所が調査したところ、買って食べた3名は何も症状は出なかったという。大事に至らなくてよかったが、問題はある。









カワハギ(上)とソウシハギ

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三重県の調べでは、この魚は福井県で水揚げ・出荷されたらしい。スーパーが仕入れた段階ではそのままの姿のはず。大きさや模様など両種は明らかに違うので、さばくときに担当者は気づかないはずがない。









今回有毒魚と周知されたソウシハギ

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ソウシハギが有毒というのはあまり知られていない。なぜなら肉には毒がないからだ。
毒は「パリトキシン様毒」といい、消化器管や肝臓に含まれることがあるという。人間の体内に入ると激しい筋肉痛を引き起こし、呼吸困難などの症状で死に至ることもあるらしい。今回は運よく毒が含まれてなかったのかもしれない。