大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

大変身するスズメダイモドキ

スズメダイ類は幼魚と成魚の体色・斑紋が異なるものが多い。幼魚のときは輝くばかりなのに、成魚では地味になってしまうケースがほとんど。スズメダイモドキもそうだ。


地味なスズメダイモドキの成魚

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成魚の大きさは約17cmで全体が焦げ茶色。分布は琉球列島以南の西部太平洋で、枝状サンゴに藻類が繁茂しているところに生息している。











全長約3cmの幼魚
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幼魚は色も模様も鮮やかなで、同種とは思えないほど。比較的浅い内湾に生息する。輝く青い模様が顔から後方に続き、背ビレの目玉模様が大きな特徴。










全長約5cmの幼魚

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少し成長すると青い模様は消えかかり、黄色の面積が増える。












全長約7cmの幼魚
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さらに成長が進むと体全体が黄色くなる。













顔を黄色っぽくした成魚
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こうして地味な成魚になるのだが、ここまで変化が多い魚はそういない。本種はさらに成魚になっても顔色を変えることができる。感情の変化で顔を黄色っぽくするのだ。おそらく侵入者に対する威嚇の意味があるのだろう。