32年前に出会ったペア(三宅島)
'84年に三宅島で初めてタキゲンロクダイに出会い、ニコノスで撮影した。成魚のペアだったので、伊豆諸島や日本沿岸を中心に分布しているチョウチョウウオかと思った。体色が地味というのも理由だった。しかし実際には伊豆諸島や伊豆半島が北限だった。
ホンソメワケベラと(タイ・プーケット)
当時は慶良間にもよく行っていたのだが、タキゲンロクダイは一度見ただけで、それも外洋に面したところだった。その後海外にもたびたび行くようになり、数は多くないけれどもタキゲンロクダイに会うことがあり、ずいぶん分布が広いと思ったのだった。
タキゲンロクダイ属はカイメンに付着している小動物をエサにしているようで、カイメンの近くによく現れる。本種の幼魚は背ビレに目玉模様がある。伊豆半島に出現するのは大部分が幼魚で、やはりカイメンの近くにいることが多い。
このときはペアだった(コモド諸島)
タキゲンロクダイは、北は伊豆付近で南はグレートバリアリーフ、東はニューカレドニアで西はアンダマン海(東部インド洋)が分布域。生息数は多くないけれども、この範囲に分散している。インドネシアのラジャアンパットではわりあいよく見る。同じインドネシアのコモド諸島では、南エリアで稀に出会うという感じだ。
ペアで行動することが多い(奄美)
本種が必ず見られるところは奄美大島だ。水深20数mのガレ場や転石帯にペアで行動している。3尾で現れることもたまにある。わりあい行動範囲は広いので、タイミングが合わないと会えないが…