サンゴ礁域で出会えるウミガメは、アオウミガメかタイマイがほとんんど。これらのウミガメと関わる魚もいる。そんな魚たちを取り上げてみよう。まずはコバンザメ。アオウミガメに付くことがあり、その理由は寄生虫を食べるためとの説もあるが、定かではない。おそらく楽に移動できるからだろう。
コバンザメに付かれたアオウミガメ(座間味)
甲羅に藻などが付くと抵抗が生じ、エネルギーを余分に使うことになる。そこで藻を食べてもらい、きれいにしてもらう必要がある。藻食性のハギ類がいる場所でじっとしていると、来て食べてくれる。
ゴマハギとカンランハギがお掃除(コモド)
甲羅以外の部分はホンソメワケベラに掃除してもらうのだが、海域によってがセナスジベラが行う。セナスジベラはそのような習性は知られていないが、この海域では以前から互いが必要な仲になっているらしい。遠くにセナスジベラの姿を見たアオウミガメは体を浮かせた。そしてつつかれると目を細めた。
セナスジベラにクリーニングされ、気持よさそう(座間味)
タイマイは、ガレキに付いているカイメンやホヤをかじり取って食べる。その際、ガレキの中に隠れている小型甲殻類や小魚などが飛び出す。それを狙って他の魚がつきまとう。特にベラ類やヒメジ類が多い。今回はヤマブキベラとサザナミヤッコが来た。
タイマイにつきまとうヤマブキベラとサザナミヤッコ(座間味)
アオウミガメの後をツバメウオがついて行く場面を何度か見た。ある書物には、ウミガメの糞を食べるためだと書かれていた。ツバメウオがカメについて行く姿は5回くらい観察しているが、糞をするところさえ見たことがない。糞を食べるのは信憑性があるので、いつか証拠写真を撮ってみたい。
アオウミガメについて行くツバメウオ(座間味)