大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

キハッソクの謎

以前、キハッソクは日本の固有種かと思っていた。まぁ固有種は言い過ぎだが、日本の近くにしかいないのかと思っていたのだが、海外のほうがよく見るので考えを改めた。


キハッソク(ラジャアンパット)                                               

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日本では単独がほとんどなのだが、海外では数尾でいるのも珍しくない。












幼魚とダークフォーム(GBR
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オーストラリアのグレートバリアリーフGBR)では幼魚を数個体見た。また、成魚の黒いタイプも撮影した。オーストラリアには黒いタイプが多いらしく、図鑑に「ダークフォーム」として載っている。









色が薄いタイプ                                           

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ラジャアンパットでは、黒い部分が薄いタイプもいた。
キハッソクという和名が気になって由来を調べたことがある。漢字で「木八束」と書く。木を8束くらい燃やさないと煮えない魚なので、その名が付いたらしい。マユツバだが、皮膚に粘液があるので、煮えたかどうかわかりにくいのだろう。






ワモンダコに興味を示す(水納島
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キハッソクはタコにとても興味を示す。異常なくらいと言ってもいい。最初は21年前に沖縄・水納島でその異常さを見た。タコの動きを見てしつこく付きまとう。そしてつつく仕草をした。









タコに付きまとうキハッソク(奄美
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その後奄美大島でもタコに興味を持つキハッソクを見た。タコが岩穴から出て泳ぎ出したらキハッソクも一緒に泳ぎ、なんとか体をこすりつけようとする。どういう意味があるのかわからないが、同じような行動を奄美で二度見ている。不思議な魚だ。