砂地に生息する魚で、最も知られているのがヒラメやカレイだ。体は平べったくて、砂の色とよく似ている。それも生息場所の砂に合わせられるため、カムフラージュ効果は抜群。したがって、見つけたときの感動は大きい。
ダルマガレイ科のチカメダルマガレイは、海底の砂や小石、貝殻など落ちているものとそっくりで、気づかずに接近して動いたことでわかる場合も多い。
チカメダルマガレイ(大瀬崎)
ダルマガレイ科のトゲダルマガレイは、日本のサンゴ礁域の砂地で最もよく見られる。オスは胸ビレが糸状に伸びる。
トゲダルマガレイのメス(座間味)
ウシノシタ科のミナミウシノシタは、体側一面に円の模様があるのが特徴。また、刺激を受けると背・尻ビレの基部より毒を出すことが知られている。
ダルマガレイ科のオオシャクダルマは、口に近い背ビレの一部が長く伸びている。エサを捕るときに活用しているのではないかと推定されるが、確認されていない。2003年に海外で新種記載されたが、日本ではしばらくの間セイテンビラメと混同されていた。2015年に日本初記録として和名が付いた。
オオシャクダルマ(奄美)
ベロガレイ科のジャノメツキノワガレイは、1996年に海外で新種記載された。日本にも各地で生息が確認され、英名のスリースポット・フラウンダーと呼んでいた。2004年に八丈島の標本を基に日本初記録として和名が付けられた。胸ビレを立てることと、体側にある三つの目玉模様が特徴になっている。
ジャノメツキノワガレイ(奄美)